「骨格は変えない」安倍内閣改造案に専門家が指摘する抜本対策

2017年07月10日 17時30分

 安倍晋三首相(62)は9日午前(日本時間同日午後)、スウェーデンの首都ストックホルムで内閣改造・自民党役員人事に関し「骨格をころころ変えるべきでない」と述べ、麻生太郎副総理兼財務相(76)や菅義偉官房長官(68)の留任方針を表明した。「来月早々に人心を一新する」とも明言。東京都議選の自民党惨敗からの信頼回復に向け、経済最優先で取り組む意向を示した。

 内閣改造について首相は8月3日を軸に調整している。

 政界にパイプを持ち、長年永田町を見てきた警鐘作家の濱野成秋氏はこう指摘する。

「今回の都議選の大敗北ぶり。これは豊田真由子議員や稲田朋美防衛大臣の愚昧ぶりに対し、都民が小池知事に傾いただけであって、保守本流の有権者が小池知事のポピュリズムを買ったわけではない。安倍総理は自分のチルドレンの不始末さえまともに処理できなかった。給与と賞与をまる返しして、『国民に陳謝しなさい』ぐらいは言えんのか」

 都議選で自民優位が各選挙区であっけなく崩れた。しかし、保守勢力が全面的に都民ファーストの会に乗り換えたわけではないという。

 濱野氏は「見識ある自民の保守本流層は、日本を植民地化から救った吉田内閣、所得倍増計画の池田内閣、列島改造論と中国外交で実力ナンバーワンの田中内閣、安保の岸内閣の命がけの安保継承をいまだ享受し、彼らが率いた自民党をありがたいと思っている。だが、彼らでさえも、明日にも馬脚を現すかもしれない都民ファーストたちの素人衆に票を投じたのだ」と語る。

 今後、自民党をどう立て直すべきか。まずは内閣改造が行われる。

「これからは、憲法問題で真剣に取り組んだ船田元の復帰にかけたい。若くして経企庁長官になったときの頭の冴えは抜群だ。この男を筆頭に、麻生太郎、野田聖子ら重厚路線に切り替えよ。安倍総理が選んだ稲田防衛大臣らには全員、歳費、議員会館の使用料、減価償却費を国庫に返納させて、年金に振り当て、自民党として信頼回復し、実効を上げねば、もうこの先十年は自民の蘇生回復は期待できない」と濱野氏はみている。