【東京都議選の舞台裏】2日投開票された東京都議選は、小池百合子都知事(64)が率いる都民ファーストの会が圧勝し、自民党は都議会で過去最低議席となる歴史的大惨敗を喫した。国政にも影響している都議選の舞台裏で、何が起きていたのか。本紙取材班が珍エピソード満載で振り返った。

 デスク:都民ファは擁立候補50人中、島しょ部で1人の落選者を出しただけで、ほぼ完勝。小池氏は笑いが止まらなかっただろうな。

 A(都庁担当):小池氏は“化け物”ですよ。都民ファの候補は知名度、経験がないので、街頭に立ってもまともに演説できない中、小池氏は期間中に応援で101回、1日平均で10か所近くを回った。国会議員時代から選挙になるとアドレナリンが出るタイプで、スイッチが入ると止まらない。

 B(都民ファ担当):その分のストレスが出たんですかね。今年1月から「都議選に勝つまで一滴も飲まない」と断酒で願掛けしていましたが、深夜のラーメン店通いも報じられましたよね。見た目も体が重そうで、演説では「知事給与はカットできたが、なかなかぜい肉は落ちない」とぼやいていました。18キロ減量に成功した小池塾生のエド・はるみにあやかって、今後は“ライザップ入門計画”もあるようです。

 A:小池氏を最も有効活用したのは公明党かな。小池氏は公明党候補の応援に期間中31回も入って、1日で11か所を回り「酷使されている」と同情の声も出ていたほど。でも公明党の組織力なくして今回の躍進もなかったわけで、都議会でもいびつな主従関係になりそう。

 C(自民党担当):とにかく都民ファの候補者は悪評が多かった。有権者と握手をしない、練り歩く時は周りをスタッフで固める、まるでタレント気取りだと。

 D(遊軍):タレント平愛梨(32)の弟で、板橋選挙区で当選した平慶翔氏(29)は逆に有権者の目を見つめながら、手を握り続けて離さない。私もなぜか握られ続けました。元俳優のイケメンだから、あれでコロッと落ちたおばさま方も多いんじゃないかな。

 デスク:それにしても自民党は負け過ぎだね。やはり加計学園問題、稲田朋美防衛相(58)の失言、豊田真由子衆院議員(42)の暴言騒動に、その平氏がリークしたとされる下村博文都連会長(63)の闇献金疑惑とスキャンダルまみれで当然か。

 C:自民党は選挙戦中盤に「都民ファ圧勝」のデータが出て、安倍晋三首相(62)は組織票を固める狙いで、小学校での体育館の集会に2回出席したが、実は会場に人が集まらず、隣の選挙区から集めたほど支持者離れが顕著だった。

 D:最終日の秋葉原での演説も大荒れでしたね。実はあの大混乱の口火を切ったのが突如、100万円を持って現れた森友学園の籠池泰典前理事長(64)で、報道陣を大挙引き連れ、演説会場に乱入。怒号が飛び交い、警備が籠池氏に集中したスキに反政権派が「安倍辞めろ」の横断幕を広げる“連携プレー”だった。安倍首相は「こんな人たちに負けるわけにはいかない」とムキになってしまい、余裕のなさを露呈したのも響いた。

 B:小池氏は自身にキバをむいた自民党都議を絶対に落選させると「デスノート」に名前を書き込んでいると担当記者の間で話題になった。川井重勇議長(69)、高木啓幹事長(52)、﨑山知尚政調会長(51)ら幹部連は軒並み落選。下村都連会長も辞任で、いったい小池氏は次に誰の名前を書き込むことやら。

 デスク:「デスノート」は最後に所有者に悲劇が訪れる結末だったよな。小池氏も今回、相当ウラミを買ったから、大丈夫かね?