安倍晋三首相(62)が検討する夏以降の内閣改造と自民党役員人事をめぐり、麻生太郎副総理兼財務相(76)と菅義偉官房長官(68)の留任が有力となった。また、二階俊博幹事長(78)や高村正彦副総裁(75)の続投も調整する。党関係者が19日、明らかにした。

 そんな中、同党の小泉進次郎衆院議員(36)について「安倍首相は重要ポストで起用を検討中」という情報が永田町で流れている。

 進次郎氏は父・小泉純一郎元首相(75)の地盤(神奈川11区)を引き継ぎ、2009年の衆院選で初当選。2期目の13年9月から安倍内閣で内閣府大臣政務官と復興大臣政務官を兼務し、現在は党の農林部会長を務めている。

 安倍首相が進次郎氏の初入閣を検討している背景には“加計学園問題”による支持率の急低下を食い止め、今後の政権基盤の強化につなげたい狙いがある。

 政府関係者は「8月後半の内閣改造は“森友・加計学園問題”で野党に追及された金田勝年法相や、山本幸三地方創生担当相の交代論が取りざたされている。現時点のサプライズ入閣としては、進次郎氏と前大阪市長の橋下徹氏の2人の名前が挙がっている。進次郎氏のポストは、地方創生担当相や厚労相が取りざたされている」と明かした。

 ちなみに戦後最年少で入閣したのは小渕優子氏(43)の34歳9か月。進次郎氏の入閣が決まれば戦後2番目となる。

 その進次郎氏は、25日に投開票が行われる神奈川県横須賀市長選に出馬する、タレント・上地雄輔(38)の父で元市議の上地克明氏(63)の応援に入っている。

 自民党関係者は「進次郎氏は14年の衆院選で得票率80%超えするなど地盤が強い。市長選は、上地氏と、現職で無所属の吉田雄人市長と、共産党推薦の林伸明氏が立候補。だが、自民党は吉田氏に2連敗中。上地氏は過去2度の市議選で連続トップ当選した政治家。進次郎氏は上地氏の当選を見届け、安倍首相からの入閣の知らせを待ちたいのではないか」と話した。