民進党は12日、都内のホテルで党大会を開き、蓮舫代表(49)は、次期衆院選、東京都議会選挙(7月2日投開票)に向けて結束を呼びかけたが、党内からは「今の代表で総選挙を戦えない」という悲痛な声が上がり、得意の“お家騒動”に突入。お披露目されたゆるキャラ「ミンシン」も冷遇したことで大ブーイングが起きている。

 定期党大会は蓮舫執行部になって初。蓮舫氏は、年内に予想される衆院選に「政治人生をかけ、民進党で政権交代を実現したい」と話し、原発ゼロ基本法案を作成する方針も正式に表明した。

 しかし、党大会終了後に開かれた会見の中で、自身が検討中の衆院への鞍替えで、出馬する選挙区を問われると「まだ内緒です」とまたもや肩透かしを食らわせた。

 都議選を巡っては、連携を模索した小池百合子都知事(64)が、同党との候補者調整を断り、離党者が出るなど、蓮舫氏の求心力は急激に低下している。

 同党関係者は「党大会は都議選の候補者を紹介するチャンスだったのに何もなかった。蓮舫氏は『都議選に向け、この瞬間から党全体で活動を始めたい!』と大上段に話したが、今後も離党者が出る可能性がある」と声を潜める。

 都議選で惨敗すれば、蓮舫氏は党代表はもちろん、東京選挙区からの選出者として“責任論”は避けて通れない状況だ。一方、旧民主党の「民主くん」に代わる新ゆるキャラ「ミンシン」が党大会の会場に登場すると、あちこちで写真撮影に引っ張りダコとなった。

 党勢回復に一役買うことが期待されるミンシンだが、党大会ではステージに上げてもらえず、苦いデビューとなった。蓮舫氏はその理由について「なんでだろう。あっ、物理的に階段を上がれないからです」と素っ気なく答えた。

「地方から参加した国会議員や党員は、ミンシンと記念撮影し、地元に帰れば、支援者に喜ばれる。ミンシンの名付け親の蓮舫さん自らが積極的に広報活動してもらわないと、選挙戦に悪影響が出る」(同党の公認候補者)とこれまたブーイングが飛んだ。安倍政権への対立姿勢を鮮明にしたもののまずは党内結束しなくては話にならない。