学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地払い下げ問題で、野党が関与を取りざたされる安倍晋三首相(62)や、自民党議員の追及に躍起となっているなか、民進党の国会議員の名前が浮上。またブーメラン炸裂となるのか。

 共産党の小池晃書記局長(56)が森友学園と鴻池祥肇元防災担当相(76)が接触していた事実を明かし、国会はハチの巣をつついたような騒ぎになっている。鴻池氏は財務省への働きかけを否定したが、財務省側の説明と鴻池事務所の説明には矛盾も生じている。

 蓮舫民進党代表(49)は2日の記者会見で、森友学園の籠池泰典理事長の参考人招致を求めると同時に、ファーストレディーで同学園が開校を予定する小学校の名誉校長を辞任した安倍昭恵夫人(54)に外務省、経産省から計5人の出向スタッフが付いていることに触れ「首相夫人は公人だ。都合よく首相の解釈で『私人なので、これ以上しゃべれない』という類いのものではもはやなくなっている。しっかり説明責任を果たしていただきたい」との認識を示した。

 学園側の政治利用は明らかとし、追及の手を強める構えだが、籠池氏は自民党だけに限らず、民進党にも人脈を持っていた。ネット上では籠池氏が民進党の松原仁元国家公安委員長(60)と一緒に撮られた写真が流出している。さらに会見では野田政権で文科相だった平野博文氏(67)に籠池氏との関係があった可能性があるとして「(2人を)今後、民進党として調べるか」という質問が飛び出し、蓮舫氏は「貴重な情報として受け止めます」とバツが悪そうに答えるしかなかった。

「(共産党の)小池氏は鴻池事務所の関与を暴露したが、もう1人名前を出すのではないかといわれています」(永田町関係者)

 次期衆院選では野党共闘を掲げているが、思わぬ同士打ちとなりかねない。