2月5日に投開票される東京・千代田区長選挙が後半戦に入った。1日、小池百合子東京都知事(64)が5選を目指す現職の石川雅己候補(75)の応援演説を行い、「代理戦争と言われていますが…その通りです!」と断言した。

 敵対する“都議会のドン”こと内田茂都議(77)ら自民党が推す与謝野信候補(41)は、代理戦争との見方を否定してきた。石川氏もそのはずだった。しかし、“舌好調”の小池氏は「ポスターを見てください。千代田区の印刷会社の技術はすばらしい。透かしは日本の技術です。ポスターを透かしてみてくださいよ」と、透かせば後ろ盾の顔が浮かんでくるとジョークを飛ばした。

 石川選対関係者は「うちのポスターには透かしなんてない」と苦笑。石川氏本人も、小池氏が代理戦争と認めてしまったことに困惑していた。

 小池発言を受けて、与謝野氏は「私は代理戦争を持ち込みたくない」「小池氏の選挙ではない」と一線を画した。というのも代理戦争と認めれば、候補者なんて誰でもよくなるからだ。これまで候補者が代理戦争を否定することで選挙の体裁を保ってきたが、小池氏がぶち壊してしまった。

 攻め時の与謝野氏だったがチグハグさをみせてしまった。この日、与謝野氏は区内で演説会を開き、SPEEDの今井絵理子参院議員(33)を呼んだ。与謝野氏が会場に向かっている間に、今井氏は「実はまだお会いしたことないんですよ」と暴露。

 いざ本人が来ると、「初めまして~! 意外にきゃしゃなんですね。背も…」と握手。今井氏は公務があるとして、与謝野氏の話を聞かずに帰っていった。

 同選挙には2人のほかに唯一、誰かの代理ではない五十嵐朝青候補(41)が出馬している。すっかり小池劇場になってしまった。