東京五輪で展示会場消滅危機 ウルトラC案に豊洲市場が急浮上

2017年01月27日 17時00分

展示会の聖地となっている東京ビッグサイト

 2020年東京五輪で都内最大の展示会場である東京ビッグサイト(江東区)がメディアセンターに利用されることで、展示会場の縮小、中止が懸念されている問題で、日本展示会協会(日展協)が26日、会見し、都や五輪大会組織委員会に善処を訴えた。

 ビッグサイトは五輪期間中、スタジオや中継車など世界中のメディアの拠点に変貌する。ホールは大きく3か所に分かれ、うち2ホールは五輪開催の前年4月から使用不可となる。もう1ホールも20年4月から準備に入り、完全シャットアウトされる。

 都側は代替地として、ビッグサイトから約1・5キロ離れた東京テレポート前に仮設展示場を設置するが、広さは約2万3000平方メートルで、ビッグサイト約9万6000平方メートルに比べれば、狭さは否めない。

 日展協は「20年の7か月に限っても出展可能面積が4分の1に減り、出展できる企業数も減り、支援企業の仕事量も減る」とし、出展社は約1兆2000億円の売り上げ減、7万人の海外バイヤーの来日不可、展示会支援企業は約1337億円の売り上げ減と試算している。

 ビッグサイトと同規模の仮設展示場の設置を求めているが、千葉県の幕張メッセもレスリングやテコンドー会場で使用されるなど適当な場所はない。窮地に追い込まれた日展協はこの日、移転問題で揺れている豊洲市場をメディアセンターとして使用すべきとの“ウルトラC案”を披露。「メディアセンターに構造上もいいアイデア」(日展協の石積忠夫会長)

 もっとも、この案は豊洲移転のドタバタに便乗する形で、小池百合子都知事(64)がどう決着させるかもまだ結論を出していない。

 日展協を支援し、会見に同席した自民党・展示会産業議員連盟の秋元司衆院議員(45)も「会場に来て(豊洲案を)初めて知った。(豊洲は)安全宣言が出れば、一刻も早く移転すべきで、個人的には豊洲うんぬんの議論には入らない」とあっさり否定。このままでは、東京五輪で、展示会は“冬の時期”を迎えかねない。