自民党東京都連は7月の都知事選で党方針に逆らって、小池百合子東京都知事(64)を応援した練馬・豊島区議の計7人を6日付で、除名処分にした。小池新党結成の大義名分は立ったが…。

 すったもんだが繰り広げられた“7人のサムライ”処分問題がようやく決着した。都連は今月5日までに都連の方針に従う旨を記した“身上書”の提出を党残留の条件にしていたが、7人はこれを拒否。下村博文都連会長(62)は「7人の主張を十分聞いて配慮しながら対応してきたが、ことごとく拒否するのは同じ党人としていかがなものか」と愛想を尽かした。

 都連に反旗を翻したといえば若狭勝衆院議員(60)も同様だったが、口頭での厳重注意処分にとどまっていた。

「都知事選直後の小池旋風が吹き荒れていた中で、若狭氏や7人の区議を除名にしていれば、小池新党を結成させる口実を与えていた。もう小池ブームはピークが過ぎ、区議らを除名しても世論の反発も低いと判断したのでしょう」(永田町関係者)

 今後、サムライにはイバラの道が待ち受ける。7人中5人は豊島区議で、豊島区議会では政務活動費の不正支出疑惑が追及されている最中だ。

「疑惑は自民党豊島区議団全体の問題ですが、財布を握っていたのは7人のサムライの隊長、副隊長に当たる本橋弘隆、河原弘明区議の両名。除名されたとしても責任から逃れられるワケではない」(区政関係者)

 また7人の区議は小池氏が塾長を務める「希望の塾」でも運営に当たっている。10日の塾では来年の都議選へ向けた重大発表があるとみられるが、塾生の不満がたまっており、本橋氏、河原氏らを名指しで糾弾する動きも出てきている。

 忠義を貫いたサムライのハズだが、とっくに“旬”は過ぎてしまったとも言える。このまま“浪人”となってしまうのか。