トランプ当選で再び解散総選挙の動き

2016年11月12日 10時00分

 トランプ氏が米大統領に決まったことで、予想していなかった日本政府や政治家に戸惑いが広がっている。安倍晋三首相(62)にとっても“トランプショック”の影響が見通せない中での政権運営となる。

 

 一時は年末年始にもあるといわれた解散・総選挙への影響もささやかれ始めた。

 

 自民党関係者は「12月にあるロシアのプーチン大統領との会談で北方領土問題が進展すれば、それを成果に解散へと当初はいわれていましたが、最近は成果が期待できそうもない流れ。これを理由にした解散はないでしょう」。

 

 ただ、解散風が落ち着いたのかと思いきや違った。自民党若手衆院議員は「むしろ今やってしまった方がいいんじゃないですか。来年1月にトランプ氏は正式に大統領に就任しますが、その後、どう日本に影響が出るか分からないなら、その前に選挙でいいと思いますよ」と本音をこぼした。

 

 年末年始を逃せば、予算案審議もあるので春以降になる。しかし、来年5月には1票の格差是正のため、衆院選挙区の区割り見直しの勧告が出る。「選挙区が減るので調整が必要になる。議員たちはこの前に選挙しておきたい」(前出の自民党関係者)。さらに、10日に衆院を通過したTPP(環太平洋連携協定)の問題もある。トランプ氏はTPPに否定的で、日本で承認案を決めても発効されない可能性が高い。

 

 永田町関係者は「参議院でTPPの審議をしている間に解散するんじゃないかと観測が流れている。そうなるとTPPは廃案になる。もはや審議することに意味があるのかという状況だから(解散は)都合がいい」と指摘した。

 

 17日に安倍首相はトランプ氏とニューヨークで会談する。トランプ氏が選挙中のように過激なままなのか、柔軟な対応になるのかを見極めた上で判断することになりそうだ。