トランプ氏が勝利したことで日本の“政界の暴れん坊”こと亀井静香氏(80)が、自民党に電撃復党するシナリオが急浮上している。

 6日、亀井氏はトランプ氏に面会するため日本の政治家としていち早く渡米した。

 出発前「(トランプ氏が)大統領になった場合に、今の世界情勢にどう対応するのか、日米関係にどういう考え方で臨むのかについて、率直な意見交換をしたい」と渡米の目的を説明。さらに「簡単に言うと、トランプへ花札勝負に行くということですよ。日本人の魂で、ヤンキーの魂に触れてくるということです。桜、日本だ」と“亀井節”を披露した。

 一方、トランプ氏に祝意を伝えた安倍晋三首相(62)は、外務省の米国大統領選挙への対応に強い不満を表した。

 政府関係者は「安倍首相は去年の段階で、外務省幹部に『トランプ氏とパイプを持つように』と指示していた。しかし、外務省は『トランプ氏は泡沫候補。勝つのはヒラリー氏』と報告を続けた。安倍首相はトランプ氏が新大統領に決まると、外務省幹部を『一体、何をやってきたんだ!』と珍しく怒鳴りつけた」と打ち明けた。

 自民党内では外務省より先にトランプ陣営と接触した亀井氏の行動を高く評価する声が上がった。そのため、次の解散・総選挙までに復党するシナリオがささやかれ始めた。

「亀井氏と一緒に離党した綿貫民輔氏は、新たな復党基準をクリアし、11年ぶりに復党した。二階俊博幹事長と亀井氏は同じ派閥出身。党内にはトランプ氏とパイプを持つ代議士がゼロに等しい。亀井氏が米国から手ぶらで帰国するはずがない。二階幹事長は選挙も強い亀井氏を復党リストに入れた」(同党の大臣経験者)

 各国政府は米国大統領選期間中、トランプ氏の勝利も想定して陣営に接触した。これでは安倍政権の出遅れ感は否めない。亀井氏はトランプ新大統領と関係を築き、帰国の途につけるか。