東京10区で有力者が若狭氏を応援 「圧勝」に込めた三者三様の意味

2016年10月12日 17時15分

若狭氏(右)の応援に駆けつけた小池氏

 衆院東京10区補選で11日、小池百合子東京都知事(64)の後継者として自民党公認の弁護士・若狭勝氏(59)が東京・池袋で第一声を上げた。若狭氏は百合子グリーンを継承。選挙事務所も同じ場所に構え、小池旋風の続編を狙っている。

 

 若狭氏の応援のために小池氏だけではなく、対立していた自民党東京都連の下村博文会長(62)、党本部から二階俊博幹事長(77)がやって来て、そろって「圧勝」を期した。

 

 マイクを握った下村氏は「都連を挙げて力を合わせて若狭氏の圧勝に向けてともに戦うことを誓います」と宣言。続けて二階氏が「若狭氏が小池都政との連絡役になる。若狭氏の言うことは何でも聞く気概で対応したい。圧勝させていただきたい」とほえた。さらに、小池氏も「圧勝させてほしい」とお願いした。

 

 マイクを握る誰もが圧勝という言葉を使っている。しかし、それぞれ圧勝に込める意味が違っていた。

 

 自民党関係者は「二階氏は都連と小池氏が決裂しないように気を使ってきた。解散総選挙が近いと言われるなか、都連分裂はマイナスにしかならない」と指摘した。

 

 下村氏の圧勝はどうか。都連は都知事選で小池氏の応援に回った7人の区議に離党勧告を出している。都連関係者は「若狭氏が圧勝すれば、それを口実にして7人の区議への離党勧告を取り消そうとしているのではないか。世論は小池氏と彼らについています。本当に離党させたら都連は大ダメージです。何もなく拳を下ろせないけど、圧勝なら理由になる」と話した。

 

 小池氏の圧勝にはどんな意味があるのか。7人の区議に出た離党勧告の締め切りは30日。その30日は小池氏の政治塾が始まる日でもある。

 

「政治塾に勢いをつけるためにもダブルスコアで圧勝したい」(7人の区議の1人)

 

 政治塾は都議選候補者の発掘の場でもある。つまり、小池派にすれば若狭氏の圧勝は新党結成の好材料になる。

 

 誰もが圧勝を口にするが、見ている未来はそれぞれ違った。