米大統領選の第2回候補者討論会が9日(日本時間10日)、中西部ミズーリ州で開かれ、民主党のヒラリー・クリントン氏(68)は、共和党のドナルド・トランプ氏(70)による女性蔑視発言を厳しく追及した。選挙戦からの撤退を求める声が党内から強まるトランプ氏は、釈明すると同時にクリントン氏の夫の元大統領による女性問題を取り上げ、懸命に反撃した。

 CNNテレビはクリントン氏が勝ったとする回答が57%(前回62%)、トランプ氏は34%(同27%)だったとする視聴者調査の結果を伝え、再びクリントン氏に軍配を上げた。

 窮地のトランプ氏の信頼回復が簡単ではないことを示しており、投開票まで1か月を切った選挙戦は同氏にとって厳しい局面が続きそうだ。

 トランプ氏は2005年に「有名人なら女を思うままにできる」などと低俗な発言をしていたことが表面化した。討論会では、行動には移していないと否定。「家族と国民に謝罪する。私ほど女性に敬意を持っている者はいない」と述べた。

 米メディアにはそのトランプ氏が「ポルノ出演していた」「ソフトコアポルノに出ていた」と報じられている。タイトルだけ見ると、不動産王がAV男優をやっていたのかと勘違いしてしまうが、実際はどうだったのか。

“出演”したのは1994年、2000年、2001年の「プレイボーイ・センターフォールド(袋とじ)」というタイトルのビデオ。

 当時、米国で人気だった男性誌「プレイボーイ」では、ヌード美女“プレイメイト”が毎月の表紙を飾っていた。トランプ氏はこのプレイメイトの面接を行ったことがあるようだ。

 ビデオでは正装したトランプ氏が服を着た女性をインスタントカメラで撮影するシーンや、服を着た女性に面接するところ、プレイボーイのロゴにシャンパンを掛けるシーンなどが収録されていた。裸の女性と映ったり、トランプ氏が裸になるシーンはなかった。

 米事情通は「世界共通ですが、情報が常に更新され続け、膨大な情報が流れるネットの読者の中にはタイトルだけチェックし、本文を読まない人もいる。そうした人たちにとっては、トランプは“ポルノ男優”と誤解されてしまいます」と指摘した。