小池劇場 終演のXデーは…

2016年10月10日 09時00分

 小池百合子東京都知事(64)の独壇場となった都議会が13日に閉会する。就任以来、築地市場の豊洲移転延期や盛り土問題、東京五輪・パラリンピックの競技場見直し言及など次々と話題を提供し続けてきた。都政関係者は「小池氏に追い風が吹いている。批判的な意見は黙殺されているのです」と驚くばかりだが、小池氏の進撃はどこまで続くのか。

 

 今、小池氏に歯向かう者はほぼいない。対立する都議会自民党とはなれ合いに終始した。代表質問、一般質問と直接対決の場があったが、自民党都議らは「ご当選おめでとうございます」「知事の今後の活躍を期待しています」などとお世辞を連発。全国紙都政担当記者は「小池氏の所信表明を聞いて、“都議会のドン”である内田茂都議の後継者の高島直樹都連幹事長が『100点満点だ』と語ったそうです。皮肉が込められているかもしれませんが、『当面は事を構えない』という宣言でしょう」と明かした。

 

 世論は完全に小池氏へついている。自民党都議たちは地元に帰れば、支援者から「どうして小池さんとケンカするの!?」と突き上げを食らっているという。「都議会自民党としては、来年の都議選で負けなければ、小池氏にいいようにやられることはないと踏んでいる。都議選までは、風が収まるのを待つ作戦です」(前出の都政担当記者)

 

 自民党だけではない。他党も都議選に焦点を絞っている。「豊洲問題で各党がこぞって視察に行きました。それはいいのですが、各党がそれぞれ別々に何かが見つかったとか発表するんですよ。それでまた報道が盛り上がる。明らかに都議選に向けた得点稼ぎです。この流れに乗り遅れた都議会民進党は蓮舫代表に怒られたといいます」(都政関係者)

 

 もちろん小池氏も都議選を考えている。東京五輪組織委員会の森喜朗会長(79)や豊洲問題で都が質問状を送った石原慎太郎元都知事(84)とのバトルは、いやが上にも小池氏へ期待が集まる。

 

「都議選まではとにかく話題になることをぶち上げていくでしょう。それで注目を引き付ける。まるで橋下徹氏のようなやり方です。橋下氏は最後に大阪都構想の住民投票までこぎつけましたが、豊洲も五輪も都構想と違って『できませんでした』では済まない。どこかの段階でつまずいたら一気に落ちるでしょう」(前出の都政関係者)

 

 いわば薄氷の上に立っているようなものだが、小池劇場はまだまだ終わる気配はない。都議会後も比例選出の若狭勝衆院議員(59)が出馬する衆院東京10区補選(23日投開票)があり、選挙期間中は再び“百合子グリーン”で盛り上がるはずだ。

 

 落とし穴はないのか。自民党関係者は「近頃、小池氏から電話があっただけで大喜びしているような連中がいる。話題の人から頼られたことがうれしいのでしょう。一方で小池氏は人脈を選別している節があり、切られたと感じた人が牙をむきかねない。小池氏は人付き合いにドライなところがある」と指摘する。

 

 ドライさの一例が、先の都知事選など数々の選挙に出馬したマック赤坂氏(68)との関係だ。都知事選中は小池氏とマック氏は連携のそぶりすら見せていた。いや、小池氏がうまくマック氏を味方につけていたといえる。しかし、都議会を傍聴したマック氏は「小池氏に面会のアポを取ろうとしたら断られた」とガックリ。「都議会はなれ合いでつまらない」「劇場型では豊洲も五輪も解決しない」と不信感を強めている。

 

 小池氏に急に手のひらを返されたと思っている人はほかにもいる。思わぬところから痛烈な一太刀を浴びせる人物が出てきてもおかしくない。