【衆院補選・東京10区】小池都知事VS蓮舫氏「代理戦争」の行方

2016年09月21日 06時45分

蓮舫氏(右)は小池氏(左=写真はロイター)に続く旋風を巻き起こせるか

 都庁の女帝と仕分けの女王が激突する。民進党の蓮舫代表(48)は19日、小池百合子東京都知事(64)の地元である東京・豊島区で代表就任後、初となる街頭演説を行った。10月には豊島区を含む衆院東京10区の補選が控え、間接的にではあるが、小池氏と蓮舫氏の戦いが始まる。両者はともに男性社会の永田町で出世してきた女傑。今やメディアでは小池バブルが起きているが、果たして蓮舫氏もそれに続くことができるのか。

 小池氏は日本時間19日、ブラジル・リオデジャネイロでパラリンピック閉会式に出席。パラリンピック旗の「ハンドオーバーセレモニー」で、タンチョウヅルをあしらった服に身を包み、次回開催都市の首長としてアピールした。

 一方の蓮舫氏は巣鴨で街頭演説を行い、「民進党にこの国を変えてもらいたいと皆さんが思えるよう頑張る」と訴えた。

 小池氏の議員辞職に伴う10月23日投開票の東京10区補選には、小池氏側近の自民党・比例代表選出の若狭勝衆院議員(59)が立候補の意思を示している。民進党は元NHK記者の鈴木庸介氏(40)の公認が決まっている。実現すれば間接的とはいえ、小池氏と蓮舫氏が争うことになる。

 流れは小池氏にある。事あるごとにパフォーマンスをして存在感を出すだけでなく、築地市場の豊洲移転延期や都政改革本部の設置など小池氏は矢継ぎ早に行動している。首都とはいえあくまでローカルな話題にもかかわらず、ワイドショーが連日取り上げるなど、メディアの注目度は高い。

 出版社関係者は「こんなところまで追いかけるのかっていうほど、メディアも小池氏の一挙手一投足を取り上げています。というのも、小池氏を扱うと雑誌でも読者の反応がいいんですよ」と話す。同様に週刊誌関係者も「都議会のドンがらみの話題も受けがいい。巨悪に立ち向かうみたいなね」と明かした。

 この小池バブルに蓮舫氏はくさびを打たねばならない。初の女性都知事に対して、初の女性の民進党代表。蓮舫氏もまた小池氏のようにメディアの関心が集まるのか。

 民進党関係者は「蓮舫氏は若い女性があこがれるタイプ。注目度は高いはずです」と期待する。

 しかし、前出の出版社関係者は「しょせんは野党の党首なんですよね。二重国籍問題もそうですが、与党議員じゃないと反応はよくない。雑誌も売れないでしょう」とバッサリ。

 両者は似ているようで違う。

 自民党関係者は「小池氏は細川護熙氏や小沢一郎氏、さらには小泉純一郎氏ら時の権力者に寄り添ってきた。政界渡り鳥とも呼ばれましたが、常に小池氏自身の決断で居場所を作ってきました。都知事選でも背後で操る男がいるとかではなく、小池氏本人の決断と覚悟がありました」と話した。

 民進党関係者は「蓮舫氏の党内基盤は弱い。何かあると、いつもグループのボスである野田佳彦元首相に相談してきました。都知事選や代表選の対応でもそうでしょう。自分ひとりでは決めず、ちゃんと相談をする人です」と指摘した。野田氏は民進党の新幹事長に内定している。

 一方、ネットを使った発信力では、蓮舫氏が良くも悪くもリードしている。小池氏はツイッターやフェイスブックを利用しているが、その日あったことの報告がほとんど。蓮舫氏は報告に加え、子供の話などプライベートを交え、親近感を演出しているが炎上も多い。

 FNNの世論調査では蓮舫氏に「期待する」が56・8%となった。一方で小池氏を「評価する」が86・3%となっており、蓮舫氏を圧倒。9月末には東京都議会がスタートし、小池氏への注目度は上がるばかり。臨時国会も始まるが、二重国籍問題を抱える蓮舫氏の動きは鈍くなると予想される。蓮舫氏は「知事の手腕は同じ女性としてまぶしいし、評価している」と小池氏について語ったが、蓮舫バブルは起きそうにもない。