小池新都知事に警告“やりすぎ自滅”

2016年08月04日 07時00分

小池氏(左)は自民党にあいさつに行ったが歓迎されなかった

 東京都知事選で圧勝した小池百合子新都知事(64)は飛ぶ鳥を落とす勢いだが、重大な弱点が指摘されている。2日、都庁に初登庁した小池氏は都知事のイスに座り「責任を感じています」と殊勝に述べた。これから対決する都議会自民党は、小池氏の出方をうかがっており、この日も“衣の下の鎧”をのぞかせた。都民の多くは都政の闇に小池氏が光を当ててくれることを期待しているが、自民党関係者は「“目立ちたがり病”で自滅しかねない」と警告している。

 午前9時半、1000人以上の都職員の拍手と東京消防庁音楽隊の演奏に出迎えられた小池氏は、大臣を歴任しただけあって緊張というより堂々としていた。しかし、出迎えた都議は選挙応援をした音喜多駿都議(32=かがやけTokyo)ら3人のみ。自民党からは1人もおらず、都議会からは歓迎されてない感がありありだった。

 また、各会派あいさつ回りで小池氏が自民党の部屋を訪れたときのことだ。対応したのは高橋信博総務会長(69)ら2人だけ。“都議会のドン”内田茂都連幹事長(77)はいなかった。高橋氏は報道陣に対して言い訳に終始。「私はたまたまこれから会議だからいただけ。握手は向こうから手を出したのでしました。(『おめでとうございます』は)言っていない」

 都政関係者は「たまたまも何もありませんよ。昨日の段階でこの程度の対応になると決まっていました。高橋氏はまるで内田氏に釈明しているみたいでしたね」と話した。

 川井しげお議長(68)にあいさつに行ったときは、川井氏が小池氏との記念撮影を拒否。撮影を求める報道陣に対して、「要望に応える必要はない」と言い放った。

 姿を見せない内田氏について、小池氏が言及したのは就任記者会見だった。質疑応答で「オリンピック関連で『都議会のドン』が利権で動いたとの報道があった。このテーマは扱うのか」と聞かれたのだ。

 小池氏は「個別のことはお答えしない。裏づけなく情報が漂っている。どういう内容か集約するシステムを作る」と明言を避けた。

 ドンとの直接対決はなかった初登庁。都議会自民党は小池氏の出方をうかがっている。一方の小池氏も百戦錬磨の政治家。そう簡単にやられはしない。

 ところが、自民党関係者は「小池氏の弱点は目立ちたがり病なところです。パフォーマンスが裏目に出れば、圧倒的な支持もひっくり返りかねない」と指摘した。小池氏といえばパフォーマンスが売りの一つだ。都知事選をめぐっても“先出しじゃんけん”や都議会の冒頭解散発言などスタンドプレーを繰り返してきた。

 話は2002年にさかのぼる。保守党が解党し、保守新党を結成するときのことだ。前出の自民党関係者は「保守新党結成のため、都内の“隠れ家”で秘密裏に綱領作りなどをしていたのです。民主党に対して引き抜き工作をしていたのでマスコミにバレてはいけなかった。バレると圧力がかかるから」と振り返る。

「それなのに小池氏はマスコミを引き連れて隠れ家にやってきたんですよ。中にいた議員たちは急いで裏口から逃げました。あそこでバレなければもう何人か民主党から引き抜けたのに…」(前出関係者)

 結局、小池氏は保守新党には参加せず。関係者の間で小池氏に対するわだかまりだけが残った。

「都知事選を見る限りでは、自分が目立てばいいという性格は変わってない。これで政界で嫌われてきた。やりすぎれば都民にも嫌われてしまう。気をつけないと自滅しますよ」(同)

 政治家にとってパフォーマンスは勢いに乗っているときはよくても、ちょっと風向きが変わるだけで逆効果になりがち。都議会に嫌われるだけならまだしも、都民に嫌われては「東京大改革」はできない。