今夏の参院選で改選を迎える五輪柔道金メダリストの“ヤワラちゃん”こと谷亮子参院議員(40)が、野党共闘の参院比例統一名簿の“顔”として出馬することが濃厚となった。

 民進党の岡田克也代表(62)は、安倍晋三首相(61)が衆参ダブル選挙を見送る意向を固めたのを受け、参院選の比例代表で「生活の党と山本太郎となかまたち」、社民党と統一名簿をつくる検討に入った。

「民進、生活、社民、共産の野党4党は、参院選の定数1の全32選挙区で候補者を一本化、比例代表でも共闘が望ましいと判断した。参院選までに比例の統一名簿を作り、改選の谷氏、社民党の福島瑞穂氏らと民進党の候補者を名簿に載せる案を軸に進められています」(民進党の関係者)。谷氏は2010年の参院選で当時の民主党から立候補して比例区で35万票以上を獲得し初当選。その後、小沢一郎氏(74)の民主党離党に同調して、新党に参加した。

 生活の党で政治活動を続けるが、参院選に向けて組織票が見込めないことで「比例代表からの立候補が難しいだろう」とささやかれるようになり、引退が取りざたされた。

 小沢氏は参院選で安倍自民と戦うには「野党共闘でないと惨敗する」と強く主張して、水面下で岡田氏と会談した。

「民進党の統一名簿構想は、政党が合流することではないので、生活や社民が解党する必要がない。小沢さんは、谷さんが引き続き参院選にチャレンジしたい意思があることを確認して、岡田さんと会談してきた。谷さんは、野党共闘の比例統一名簿の“顔”として期待が持たれている」(同)

 谷氏は、シドニー(2000年)、アテネ(04年)両五輪で金メダルを獲得し、08年北京五輪後に政界に身を投じたが、6年間で目立った活躍もない。再選できるのか。

 永田町関係者は「自民党は谷氏に東京五輪・パラリンピックで活躍してもらおうと参院選の打診をしたが、断られてあきらめたという。しかし、まだまだ知名度が高いのでどこから出ても再選できるでしょう」と指摘しているが…。