“1年で地球5周分”のガソリン代を政治資金収支報告書に計上していた民進党の山尾志桜里政調会長(41)が5日、衆院本会議でTPP(環太平洋連携協定)について質疑に立った。山尾氏は「自民党はTPP反対と言っていた。これはウソなのか」と迫るも、与党席から「またブーメランか」とやじが飛んだ。

 山尾氏がやじを浴びる一方で、民進党議員らは妙な動きをしていた。同党議員らの机には「安倍ガソリン代地球13周分」とデカデカと見出しが躍っていたタブロイド紙の1面をコピーしたものが目立つように置かれていた。1人2人ではなく複数だ。

 山尾氏よりも安倍晋三首相(61)の方がひどいというアピールなのか。

 民進党議員は「ええ、事前にコピーが配られたんです。で、『これをテレビに映るように机に置いておけ』という指示もあった。本当にバカバカしいと思ったよ」と苦笑する。

 答弁に立った安倍首相からも見出しが見えていたはずだ。しかし、安倍首相は「山尾政調会長のご活躍を願っています」と余裕の答弁。民進党の作戦は不発に終わった。

 週内に会見するという山尾氏はこの日もダンマリ。同日午前のテレビ番組では、山尾氏の地元事務所スタッフが「当時の秘書はみんな外車に乗っていたから、燃費が悪かったかもしれない」とコメントしたと報道されていた。

 この言い訳の真偽を確かめるため、本紙は地元事務所に電話をしたが誰も出ず。東京事務所は「担当者がおらず、私では分かりかねます」と女性スタッフが繰り返すのみだった。地球を何周もするガソリン代を計上することはよくあるのか。

 野党のベテラン秘書は「これだけ騒ぎになっているのは、支援者のガソリン代を肩代わりしているんじゃないかという疑惑があるからでしょう。選挙の時に動いてくれた支援者にガソリン代を払うことが絶対にないとは言いません」と明かす。

 かつてはビール券ならぬガソリン券を支援者に提供することもあったという。もちろん今では違法だからやらないというが…。