安保反対の野党 あきれた痴漢冤罪騒動

2015年09月18日 06時30分

 与党も野党も…。安保法案をめぐって、いよいよ与野党の攻防が激化している。16日、政府与党は参院平和安全法制特別委員会で安保関連法案の採決を画策。それを野党議員が“人間の壁”を作って抵抗し、委員会が開けない事態となった。委員会での採決は17日以降に持ち越し。衆議院における採決では民主党議員らがプラカードで対抗したが、参議院では、なんと!前代未聞の「セクハラ・トラップ作戦」に出た。

 午後6時に開始予定だった同委員会は30分先延ばしに変更。しかし、時間になってもまったく始まる気配はなかった。委員会の前には、委員から選ばれた理事たちによる理事会を開かなければならない。その時点でストップしてしまったのだ。

 というのも、野党議員ら50人以上が理事会の行われる第1理事会室前に集結。鴻池祥肇委員長(74)の入室を阻止しようとし、何とか部屋に入ると今度は監禁状態に置いたのだ。委員長が理事会室から委員会室に移らないと委員会を開くことができないため、野党が取った作戦だった。

 しかも理事会室の前には女性議員らが陣取った。辻元清美衆院議員(55)や小宮山泰子衆院議員(50)たちが「怒れる女性議員の会」と手書きされたピンク色の鉢巻きを頭に巻いて、「女性の声を聞け~!」と大絶叫。

 なぜ女性の声に限定したのかといえば、安保法案について開かれた公聴会に女性の公述人が1人もいなかったからだ。

 理事会室前には女性を中心とした野党議員、30人以上の衛視、さらには大勢の報道陣が殺到。押しくらまんじゅうが何度も繰り返された。野党の“必殺オペレーション”が発揮されたのはこのときだった。

 ある女性議員が「誰ですか!? セクハラしてるのは!!」とカン高い悲鳴にも似た声を上げた。周囲の野党議員も呼応し、「懲罰動議を出せ」「痴漢行為だろ」と大騒ぎ。もみ合いの最中に触られたというのだ。

 なぜか犯人として同委員会理事でもある“ヒゲの隊長”こと佐藤正久参院議員(54)の名前が出た。野党議員は口々に「佐藤。お前が痴漢したのか」「あの佐藤が! 信じられな~い」「エロの隊長!」と名指し。この芋を洗うような混雑の中である。理事会室を出入りするだけで体が触れることもある。それを痴漢呼ばわりされては佐藤氏も心外だろう。

 まして、本当に痴漢や痴漢冤罪に苦しむ人たちをバカにしたような「ゲスい」作戦…。それでも心理的負担にはなる。

 結局、理事会は6時半すぎに始まったものの、野党側が委員会質疑の実施に反対し、紛糾。たびたび休憩がはさまれた。午後10時を過ぎてもこう着状態が続き、鴻池氏を委員会室へ移動させるべく衛視たちが動いた。小宮山氏は「衛視たちが『国会議員を排除しろ』と言いながら連なってやってきた。議長命令というが、あり得るのか。しかも、女性衛視を前面に出してきた。男性議員の体が触れたら、痴漢って言うつもりか!」と訴えた。“ブーメラン”と言うべきか、与党が野党と同じ作戦を取ったと言わんばかりだ。

 ほかにも鴻池委員長のトイレをめぐってもゴタゴタ。野党はトイレだけは認めたが、「トイレなんか行くな。バケツにしろ。鴻池、根性ないぞ」と怒鳴る野党関係者もいた。断続的に開かれていた理事会は日付の変わった17日未明、同日午前8時50分に再開することに決定。鴻池氏、質疑出席を予定していた安倍晋三首相(60)も国会を出た。

 どうしてこんなメチャクチャになったのか。拙速なやり方で与党への批判も強まるが、野党も返り血を浴びる。

 民主党関係者は「強行採決があると内閣支持率が10%下がるというデータがあるのです。野党としてはできるだけ強行採決に見えるようにしたい。もちろん、われわれ野党の支持率がこれで上がるとは思いません。でもやらないと、安倍政権にダメージを与えられない」と、批判は覚悟の上だという。

 今回の与野党激突で、国民は言論の府にあきれ返るばかりなのは間違いない。