利己的なのは自分の方だろう――。未公開株を巡る金銭トラブルが発覚し、自民党を離党した武藤貴也衆院議員(36)は26日、都内で記者会見を開き、疑惑を否定したが、さらなる“チン疑惑”が襲いかかった。27日発売の「週刊文春」が「議員宿舎で僕を奴隷にした」と武藤氏が未成年男子を“買春”していたとの記事を掲載したのだ。「自分が被害者」とのアピールに終始する武藤氏だが、その利己的な振る舞いに周囲の目は冷ややかだ。

 金銭トラブルの疑惑発覚後、初となる記者会見には、多くの報道陣が殺到。しかし、本紙をはじめスポーツ紙、週刊誌は「混乱するため」(武藤事務所)と排除された。疑惑を報道した文春記者も同様だ。国会の守衛にガードされて、会場に現れた武藤氏にはカメラマンらから「利己的じゃないか」と罵声が飛んだ。

 会見前から逃げの姿勢が目立った武藤氏は案の定、自己弁護に終始。金銭トラブルは、武藤氏が知人A氏に未公開株を国会議員枠で買えると持ちかけ、資金集めを依頼。しかし、株は買えず、出資金も返還されていないというものだった。

 武藤氏の主張は、A氏に1億円を預けていたが、返還されないために未公開株をA氏に購入させ、その利益で少しでも自分に返還してほしかったとのこと。もともとは自分こそがお金を取られた被害者だったと話す。

 国会議員に優遇される“議員枠”も「国会議員枠という言葉は使っていない」と武藤氏は否定するも、A氏に対しては議員枠の存在を口止めしていた。これには「枠があると誤解されてはいけないという意味だった」と苦しい説明。地元では議員辞職を求める声が強いが、「今のところ法的な問題はなく、(議員)辞職は考えていない」と居座るつもりだ。

 ところが、武藤氏には新たな疑惑が持ち上がった。爆弾を投下したのはまたもや「週刊文春」で、武藤氏がゲイ専用の出会い系掲示板で出会った19歳男性を買い、赤坂の議員宿舎で何度もコトに及んだこともあったという。

 都内在住のゲイはこう話す。

「武藤氏が投稿していた掲示板は一般のゲイ同士の出会いを目的とした場所ではなく、サポート、つまり援助交際専用です。武藤氏とみられる投稿者は他のゲイに叩かれていたっていうじゃん。自分の投稿を見てメールしてきた子に自撮り画像を送らせ、タイプじゃなかったら返信もせず、バックレてたんだと思う。でないと叩かれない。相当悪質っていうか、かなりの色狂いだね」

 武藤氏は男性に1回につき、2万円を渡していたという。新宿のゲイ飲食店員は「議員のくせに1回2万円は安すぎる。しかも中出し! そりゃ暴露されるわ」とどケチっぷりを指摘する。

 武藤氏は未成年男性に“奴隷”になるよう求めたというから、プライベートでもかなり利己的だったようだ。

 金銭トラブルとゲイ疑惑を関連づける声もある。自民党若手議員は「このため(買春)に武藤氏はお金が欲しかったんじゃないか。彼が40万円で愛人を囲っているなんて噂も聞きましたよ」と議員同士で話題になっていると話す。自民党関係者は「確かに武藤氏はお金に困っていると評判でした」と振り返る。

 また、女性にはことさら厳しかったとも。別の自民党関係者は「春に女性秘書が辞めています。前々からずっと辞めたがっていたそうで、理不尽な指示が多かったそうです」と明かす。

 武藤氏は安保法制に反対する学生の団体「SEALs」に対して、ツイッターで「自分中心、極端な利己的考え」と批判したことで、一躍、注目された。だが、水面下では「金銭トラブルの取材の方が先に始まっており、ツイッターがなくても出てきた話でした」(永田町関係者)。

 議員続行には誰もが首をかしげるが、本人はまったく辞める気がない。

「辞めて再起のあてがあるならいいが、そうじゃない。彼としてはギリギリまで粘って議員歳費を多くもらいたいんだろう。自民党としても辞職で補欠選挙になると困る」(前出の党関係者)

 議員特権を振りかざしたかのように映るカネ儲けのあっせんだけでも国会議員として、眉唾ものだが、未成年男子を常習的に買春していたとなれば、これまた道義的問題は避けられない。こんな自己チュー議員に被害者ヅラされても、信じる者はまずいないだろう。