「週刊文春」に未公開株をめぐる金銭トラブルを報じられ、自民党を離党した武藤貴也衆院議員(36)が26日、都内の議員会館で釈明会見を開いた。武藤氏は法的責任がないとして、議員辞職を否定した。

 午後1時からの会見は自民党担当記者が集まる「平河クラブ」に限定。スポーツ紙や週刊誌は排除された。武藤事務所スタッフは「混乱してしまうから」と説明したが、逃げの姿勢は明らか。武藤氏は議員会館の守衛に取り囲まれながら会見場入り、週刊誌カメラマンらから「利己的だろ」と罵声を浴びた。

 発端は安保法制に反対する学生の団体「SEALDs」に対して、武藤氏がツイッターで「自分中心、利己的な考え」と批判したことによる。無名議員が一躍、話題になり週刊文春に金銭トラブルを報じられた。武藤氏が知人に「国会議員枠で(未公開株を)買える」と持ちかけ出資金を集めたが、実際には株を購入せず、一部の出資金も返していないというものだった。

 武藤氏は会見で「私が資金集めをしていたという事実はない。私が声をかけたのは(週刊誌に告発した)A氏だけ」と疑惑を否定。議員辞職を求める声には「今のところ法的問題はなく辞職は考えていない」と強弁。関係者が質問を打ち切り、武藤氏は守衛にガードされながら逃げるように車に乗り込んだ。