【新国立競技場】巨額建設費問題で責任押しつけ合いの泥仕合

2015年07月14日 06時00分

 当初予算の倍近い2520億円もの巨費がつぎ込まれる新国立競技場の建設で、当事者たちが責任を押し付け合う醜態を演じている。

 新国立を所管する下村博文文科相(61)は10日、デザインを決めたコンペの審査委員会に触れ、「値段とデザインを別々にしていたとしたら、ずさんだ」と指摘。ザハ・ハディド氏のデザインを選んだ同委員会の委員長だった建築家安藤忠雄氏(73)を「デザインを選ぶ責任者だった。堂々と自信を持って、なぜハディド氏の案を選んだのか発言してもらいたい」と名指しした。

 安倍晋三首相(60)や麻生太郎財務相(74)は、2012年の民主党政権時代にデザイン案が決まっていることから「(ザハ案を)決めたのはオレたちじゃない。野田内閣に聞いてください」(麻生氏)と民主党に“製造者責任”があるとしていた。

 名指しされた側も反論。これまで新国立問題で“貝”になっていた安藤氏は11日の日本テレビ系「ウェークアップ!ぷらす」にコメントを寄せ、「コンペの条件としての予算は1300億円であり、応募者も認識しています」と説明。安藤氏は「なんでこんなに(建設費が)増えてんのか」と怒っていたという。新国立が主会場となる20年五輪の東京招致に携わった石原慎太郎元都知事(82)もフジテレビ系「新報道2001」で「(建設費が)高いとか低いとか、彼(安藤氏)の責任じゃありませんよ」とフォローした。

 一方、民主党の玉木雄一郎政調副会長(46)はツイッターで「2014年5月に1625億円の基本設計を決めたのは、まぎれもなく安倍政権。これが2520億円に膨らんでいることが問題視されているのであって、いずれの金額も安倍政権の数字。責任逃れも甚だしい」と反撃。舛添要一都知事(66)もツイッターで「当事者意識の欠如したコメントは私の理解を超える」と下村氏を批判するなど泥仕合の展開だ。

 下村氏は新国立の資金負担調整は、新設された五輪相に就任した遠藤利明氏(65)に引き継いだともしており、責任問題でこの貧乏くじを最後に引くのは誰になることやら。