日韓が歩み寄る中さらに孤立 食糧不足の北朝鮮どこへ行く

2015年07月01日 10時00分

 日本と韓国が国交正常化50周年で歩み寄りを見せる中、北朝鮮の拉致問題や失踪特定者などに関する再調査の結果報告について、期限のメドとされる7月上旬が迫ってきた。

 北朝鮮と日本の間で「1年間」がメドとされた約束の期限を北朝鮮が守らなかった場合、安倍内閣はさらなる経済制裁に踏み切る可能性が強くなっている。

 自民党関係者は「北朝鮮が特別調査委員会を設置して4日の土曜日で、1年を迎えます。それでも誠実に拉致被害者などの調査報告をしてくるとは思えない。自民党拉致問題対策本部は、検討した北朝鮮への制裁強化の提言をとりまとめた。官邸も前向きに検討するはずです」と語る。

 北朝鮮は昨年に続いて大きな干ばつ被害に見舞われている。今年の5月までの降水量は80~151ミリで、平年の60%前後にとどまり、深刻な水不足に苦しんでいる。

 このままでは食糧生産量が激減するとの見方も出ており、大規模な飢餓が発生する可能性が高まっている。平壌情勢に詳しい関係者は「北朝鮮の最大の穀倉地域である黄海南道平原一帯は田植えを終えた水田がカラカラに乾いている」と語る。

 北朝鮮は食糧援助を受けるためにも拉致被害者などの調査結果を出して、日本政府に経済協力を求める手段に出た方が得策というものだが…。

「北朝鮮は拉致調査をおろそかにして、そのくせ日本政府に資金面の協力を求めているのが現状です。安倍内閣側にしたら『北朝鮮は話が勝手すぎる』と突っぱねて当然です」(同)

 今後、北朝鮮は中国に接触するとみられている。今年9月に中国で開かれる抗日戦争勝利70年の記念式典に、金正恩第1書記が招待されているからだ。

 ところが、日本の公安関係者は「6月に北朝鮮の外相は北京の北朝鮮大使館に滞在しました。北朝鮮は深刻な干ばつが続いているため、支援などを求めて中国高官と接触するとみられたが、なかった」と明かす。北朝鮮はいったい何を考えているのだろうか。