遠藤五輪担当相に大きな壁 舛添都知事と激突の予感

2015年06月27日 10時00分

遠藤利明氏

 2020年東京五輪・パラリンピックの開催準備を統括する五輪担当相に自民党衆院議員で元文部科学副大臣の遠藤利明氏(65)が25日、就任した。遠藤氏は山形県出身で当選7回。スポーツ庁創設やスポーツ基本法制定にも尽力し、超党派の国会議員でつくる「スポーツ議員連盟」幹事長を務めた。遠藤氏の就任に伴い、下村博文文部科学相(61)の五輪相兼任は解かれた。

「遠藤さんは高校時代に柔道部、中央大時代はラグビーで活躍したスポーツマン。谷垣禎一幹事長、森喜朗元首相の側近中の側近です」と自民党関係者は明かす。

 当面の課題は10月に着工予定のメーンスタジアムとなる新国立競技場の建設費用の財源を確保できるかだ。

 政府関係者は「整備費は当初の予定を約900億円上回る2520億円とする方針を固めた。財源の確保は間違いなく難航するでしょうね…」と語る。

 文科省は建設費用について14年度までに基金の取り崩しなどで500億円を確保したと発表。政府内ではスポーツ振興くじ(サッカーくじ)の収益などに期待する声も上がっているが「本当に当てにして大丈夫なのか」(前出の関係者)と不安の声が出始めている。

 東京都にも費用の一部500億円の負担を求めているが、舛添要一都知事(66)は「都民が納得する説明がほしい」と猛反発している。

 この日、舛添氏は遠藤氏が五輪大臣に就任したことに「東京都としても心強く、喜ばしい」とコメントを発表。しかし新国立競技場の整備費用が2520億円で決着したことについては「国立ですから国が責任を持ってやる。途中でトラブルが起こったら国の責任。私の責任ではありません」とばっさり。

 野党都議会議員は「政府は遠藤氏を司令塔に開催準備を本格化したい意向だが、舛添知事は『五輪はオレが仕切る』という意気込みが強い。新国立競技場の整備費用をめぐりけんかした森元首相の側近である遠藤さんと舛添知事がタッグを組み進められるのか」と指摘した。

 遠藤氏は就任早々、大きな壁にぶち当たった。