「維新入り」松浪議員すでに四面楚歌

2012年09月22日 18時00分

 橋下徹大阪市長(43)が代表を務める新党「日本維新の会」が次期衆院選で、みんなの党と競合する全国の小選挙区にも、維新の会の公認候補を擁立する方向で検討していることが17日、分かった。両党は政策が近く連携が取り沙汰されていたが、ダブってでも勝てるなら維新の候補を立てた方がいいという考えだ。そんなイケイケの維新の中で、強い向かい風にさらされているのが自民党から離脱した松浪健太衆院議員(41)だ。「すでに四面楚歌」ともささやかれ、維新の中でも厳しい選挙戦になりそうだ。

 維新の会の党規約の概要が16日に固まり、代表の任期は3年間、国政選挙の公認や推薦、比例代表の名簿登載順位の決定を代表の権限に定めた。最高議決機関は、新党の国会議員、新党傘下の地域政党の所属議員、首長で構成する「全体会議」とした。公認権を一手に持つなど、代表権限が強いのが特徴だ。代表選出は国会議員、地方議員らによる投票で実施する。

 概要では国会議員と地方議員の権限は実質的に横並びとなっている。だが、一部の国会議員が不満を漏らしていると報道された。これについて、ある維新府議は「横並びで当たり前。地方と国の上下関係をなくすことが、維新の目的の一つだから」と鼻息を荒くした。

 ただでさえ「選挙が目的で維新の勢いが欲しいだけ」と陰口を叩かれた国会議員。この一件で地方議員との間に溝ができてしまった。そのあおりを一番受けるのが松浪氏だ。

 先の衆院選では比例で復活当選したものの、合流した7議員の中で唯一、大阪に選挙区(大阪10区)があり、次期衆院選もここから出馬するとされている。関西以外の選挙区から出るといわれている他の国会議員は「孤独な戦いになりそうだ」と覚悟しているが、大阪の松浪氏とて熱烈な支援を受けるのは厳しい。

「応援に行っても、あいさつ程度のものになるんじゃないですかね。義理も含めた…」と前出の府議は内情をバラした。もちろん離脱した自民、敵対関係にあった民主からも支援が受けられるはずもなく“孤立無援”になりそうだ。さらにマスコミからも、そっぽを向かれつつある。

「事務所は駅からも近くて行きやすい場所にあるけど、誰も行ってないですよ。本人がめったに帰ってこないから、行っても無駄だって思われてます。だから事務所はいつも閑散としてますね」と大手メディアの関係者はバッサリ切り捨てた。さらに選挙区の中にある島本町は橋下氏が府知事時代の2010年に高槻市との合併推進を表明してもめたことがあり“反維新”が強い地域でもある。そのため、松浪氏は維新の看板を掲げて戦うと不利になりかねない場所で選挙戦を行うことになる。“橋下効果”が期待できる関西以外の国会議員の方が、むしろ戦いやすい状態だ。

 流れを読んでうまく乗ったつもりが、いつの間にか四面楚歌になっていた松浪氏。逆転の一手はあるのだろうか。