オバマ民主「歴史的大敗」は日本にプラス!?

2014年11月07日 07時30分

苦しい政権運営が決定的となったオバマ大統領

 4日投開票の米中間選挙で、与党民主党が上下両院で大幅に議席を減らす歴史的大敗を喫し、野党共和党の躍進が鮮明になった。共和党の関係者は「オバマ政権の失策に国民がNOを突き付けた」と指摘。だが、この流れは、意外にも日本にとってプラスになるという。外交・経済にも追い風が吹き、ひいては日本と中韓の問題においても大いにメリットがあると本紙に解説した。

 オバマ政権にとっては大打撃だ。民主党を抑え、両院の多数派を共和党が握ることになる。2012年からアジア人として初の共和党顧問を務める饗庭直道氏(47)が選挙の背景を解説する。「今回の結果は事前の予想通りで、政権にNOが突き付けられた形。米国民は1~2年間の景気後退には耐えられるが、経済の伸び悩みが6年間も続けば我慢できない。『いい加減にしろ!』という声が噴出した結果だ」

 オバマ政権下では経済・外交ともに失策続き。「外交では、イスラム国など中東問題を収められず、北朝鮮も中国も好き放題。米国民は米が世界の中心と思っているから、米がナメられることへの怒りは大きい」

 つけ上がった中国は米にサイバー攻撃を仕掛けたり、土地や建物も買いあさっている。「バブル期、日本がロックフェラーセンターを買収したときに、米の怒りを買ったのと同じ構図がある」

 医療保険の新システム(オバマ・ケア)も効果が実感できない。

「『金だけバラまいて、何をしてくれたんだ』との思いがある。福祉もうまくいかず、雇用も増えない」

 そんなオバマ政権への失望だけでなく、共和党の草の根運動も実を結んだ。

「2012年大統領選でのロムニー氏敗北を受けて、共和党は路線変更した。金持ちばかり相手にしているというイメージを変えるため、党はどんどん地域コミュニティーに入って声を聞いてきた。その効果が出てきた」

 両院で共和党が過半数を占めることで、今後はどんな動きが出るか。

「共和党は経済の規制緩和、防衛の増強などの法案を提出してきたが、これまでは上院で潰されてきた」。それらの法案が通りやすくなるため、経済が活性化し、防衛に力が入る。それは日本には好影響になりそうだ。尖閣諸島や小笠原諸島への中国の進出も控えめになるかもしれない。

「この選挙結果を一番嫌がっているのは中国。オバマが口を挟まないので、中国は日本にもやりたい放題できた」

 韓国の横暴に対してもけん制できそうだ。「第2次世界大戦を始めたのも、日本に原爆を落としたのも米民主党政権のこと。民主党は実は日本が悪の枢軸国であってほしい。だからこそ、韓国が慰安婦像を全米で建てても黙認している」

 日韓間の歴史認識の攻防の面でも、日本にとって心強い結果をもたらすかもしれないのだ。

 もちろん、2016年の大統領選挙にも共和党に追い風が吹くことになる。オバマ大統領はレームダック(死に体)状態であと2年を過ごすことになった。