ブレア元英国首相らが語ったグローバリズムの課題と可能性

2014年10月27日 12時00分


 ブレア氏の基調講演を終えると、ここから登壇者たちがおのおのの考えを披露するディスカッションがスタートした。モデレーターを務める半田氏は、緊張の続くアジア情勢に対する米国の姿勢を問題提起。米高官として、東アジア・太平洋地域を担当した経歴を持つキャンベル氏に「今後もアジアの平和には日米関係が軸となります。大幅な軍事費削減を打ち出す米国の立場と政策を語っていただければ」と直球質問をぶつけた。

 これに対し、キャンベル氏は「グローバル経済のコックピットがアジア太平洋です。経済面のチャンスに加え、安全保障上のパートナーとしてもアジア政策は減らせません。これからも米国がアジアで力を発揮するために日本と取り組むことが重要です」と米国の立場を示した。

 半田氏はさらに、「安全保障、日米関係という話が出てきましたが、ここまでの話も踏まえて日本の方向性をお願いします」と政権与党の要職を担う高村自民党副総裁にも見解を求めた。

 高村氏は「日米関係はキャンベル氏のおかげで4年前より良くなりました。4年後は、私のおかげで良くなったと言われるようになりたいです」と今後の日米関係への思いを吐露。

 さらにいまだに賛否両論のある“集団的自衛権”にも触れ、「アジアの安全保障が激変するなか、国の存立のために最低限の集団的自衛権はあるのではないでしょうか? 仮に朝鮮半島で動乱が起き、米艦船が攻められた時に自衛隊が守るのはそれに該当します」と持論を展開した。

 また日本が歩む“グローバリズム”の方向性として、「(過去の歴史から見ても)平和外交と抑止力は大事です。その上でアジア太平洋の平和に貢献することが必要」と語った。

 各国の要職経験者たちは、4時間にわたって理想の“グローバリズム”の実現に向けて本音を語り合ったが、まだまだクリアすべき課題は多い。半田氏は「今日築いた人間関係をさらに発展させて、これからもいいサミットにしていきたいと思います」と今後も継続開催することを約束した。