生活の党の小沢一郎代表(72)の資金管理団体「陸山会」をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、最高裁は1日までに政治資金規正法違反罪に問われた元秘書で元衆院議員の石川知裕被告(41)の上告を棄却した。禁固2年、執行猶予3年の一、二審判決が確定する。同時に次期衆院選への出馬が絶たれることで、地元が騒がしくなっている。

 小沢氏の失脚を狙った国策捜査ともいわれた陸山会事件は裏金疑惑が早々に消え、小沢氏の無罪が確定。秘書陣らの報告書への記載ミスだけが問われ、形式犯での厳罰に石川氏は最高裁まで争っていた。判決に石川氏は「最高裁の良識ある判断を期待していたが、残念な結果となった。到底納得できる判決ではありませんのでこれからも自らの無実を訴えてまいりたい」とコメントした。

 併せて石川氏は政治活動の続行を表明したが、今後3年間は公民権停止となり、選挙の投票や立候補ができない。次期衆院選は2016年末までに行われるため、石川氏は浪人生活となる。現在はかつて所属した民主党や新党大地は離党し、無所属で活動している。

「今後も民主党や連合が石川氏を支援する構えですが、次の衆院選に誰も候補を立てず、不戦敗は許されない。代わりに候補を立てる必要が出てくる」(永田町関係者)

 そこで地元で名前が挙がっているのが香織夫人(30)だ。

「BS11のアナウンサーだった才色兼備の女性で、選挙も石川氏と二人三脚で戦い、評判が良い。石川氏が将来、復帰する際にはスムーズにバトンタッチもできる」(地元関係者)

 石川氏は一昨年の衆院選・北海道11区で公判中の身ながらも接戦を演じ、比例復活で当選したことでわかる通り、地元の支持は高い。

「選挙で争った自民党の中川郁子氏は中川昭一元財務相の未亡人。弔い合戦でしたが、石川夫人が出てくるようなら、また弔い合戦になる」(同)


 石川氏の事務所は「(夫人の出馬は)全くない」と否定しているが、実現すれば注目選挙区となりそうだ。