無料通信アプリ「LINE」で女子中学生を威圧し問題になった大阪維新の会の山本景府議(34)が13日、本紙の独占直撃に“陰謀論”をブチ上げた。昨年12月に発覚したトラブルが今ごろ報じられたことについて「仕組まれたものだ」との持論を展開。来月7日の大阪・交野(かたの)市長選挙に出馬予定だった山本氏に対して、現職の中田仁公市長(67)のグループがライバル潰しのために意図的に情報をリークしたと見ているのだ。一方で同氏の新たな問題行動も発覚。議員仲間からの注意に声を荒らげたり、女子小学生とのやりとりを記したブログが削除されていたことも判明した。

「タイミング的にどう考えてもおかしいんです。これは仕組まれたものですよ!」

 本紙取材にそう激白するのは“LINE威圧男”こと山本府議だ。

 昨年10月、山本氏は地元の祭りなどで複数の女子中学生と名刺交換し、LINEのグループでやりとりを開始。ところが、その様子を見ていた別の生徒がLINE上で同氏を「死ね」「キモい」と罵倒し、グループから強制退会させた。

 これにブチ切れた山本氏は中学生らに対し「絶対に許さない」などと威圧し、昨年12月に交野市の中田市長らから“抗議”を受けた。これが8日の産経新聞で報じられ、大騒動となった。

 当初、山本氏は「もう終わった話」と主張していたものの、同党の橋下徹代表(45)が「維新の会として処分を検討します」と話すや、態度を一変させ謝罪。11日には髪をバッサリ切った丸坊主姿で反省をアピールしていたが、12日に維新の府議団から除団(除籍)処分が言い渡された。山本氏は「処分は重過ぎる」と不服を申し立て14日に大阪市内で会見を開く予定だが、世間の目は厳しく、逆風が吹き荒れている。

 そんななか飛び出した冒頭の“陰謀論”。一体どういうことなのか?

「私は来月の交野市長選に出馬する準備をしていました。5日には出馬説明会にも出席しています。正直、周りからは私が出馬すれば『かなりの確率で当選する』と言われています。その矢先の8日に新聞で過去のトラブルの話が出た。タイミング的に私を潰そうとしているとしか思えない」

 山本氏は中田市政下の使途不明金問題を徹底追及するなど、反対派の急先鋒で有名。市長選に擁立する動きもたしかにある。「私が出馬して困るのは、中田市長のグループ。もっと言えば、今回執拗に抗議してきたのも中田市長と教育委員会の某幹部。この2人はグルです。マスコミにネタをリークしたのも…と勘繰りたくもなりますよ」

 真偽は不明だが、山本氏が疑心暗鬼になっていることは間違いない。

 その一方で、山本氏の不可解な行動も新たに浮上した。騒動後、2012年2月24日付のブログ記事を削除していたのだ。そこに記されていたのは同氏と下校途中の小学生とのやりとり(写真参照)。小学生から好きな女性のタイプを聞かれたことや、サインをせがまれたことを得意げに書き連ね、最終的には「私は、なぜか、小中高生、特に小中高生の女の子になぜか人気があります」というワケのわからない言葉で締めている。

 山本氏をめぐっては、下校途中の女子生徒に声を掛け事務所に招き入れたり、「お茶会」と称した交流会を行うなど、将来の有権者の囲い込み作戦にしては、いささかやり過ぎではとみられる「?」な行動が報じられている。当の本人はブログ削除について「違法性はありません!」と再三強調した上で「騒動以来、私の電話は鳴りっぱなしで、仕事に支障が出ています。マスコミは今回の件と(ブログの内容を)関連付けて騒ぎ立てるでしょう。そうなる前に削除したんです」と述べた。

 削除する方が逆効果のように思えるが…。

 山本氏の“気性”についても、こんな証言が飛び出した。

「ニヤニヤしていて、実は激情家。以前から女子生徒への接触ぶりは問題になっていて、業を煮やした維新の府議が直接注意したところ『あなたと話していると頭が痛くなってくる。出て行ってくれ!』と怒鳴られたそうです。別の議員もささいなことで『うるさい!』とブチ切れられたとか。維新内では問題児として扱われていた」(関係者)

 相次ぐ地方議員の不祥事。つける薬はあるのか…。