日本維新の会から分党する石原グループが26日、新党名を発表し、アントニオ猪木参院議員(71)が気勢を上げた。全会一致で決まった新党名は「次世代の党」。文字通り、子や孫の世代のために政治課題に取り組んでいくという。

 同日午後に行われた記者会見。注目の新党名発表の前に司会者が猪木氏を指名した。後方の席から立ち上がった猪木氏は「新党名いくぞ! 1・2・3・ダー!」とおなじみの掛け声。これを受けて若手代表の坂元大輔衆院議員(31)が党名の書かれた額を掲げた。

 次世代関係者は「ただ発表しただけでは絵的に物足りないということで、猪木氏に『ダー!』をしてもらうことになりました。ニュースでも使われやすいんじゃないでしょうか」と明かす。

 猪木氏にとっては願ったりかなったりだろう。維新では橋下徹共同代表(44)が猪木氏のパフォーマンスに不快感を示しており、自粛要請も出た。これに対し自らが広告塔となることで維新に風を吹かせようと考えていた猪木氏は、強い不満を感じていた。

 橋下新党関係者は「猪木氏には石原新党なら自由に行動できるという判断があったのでしょう。こっちに来てたら、そうはいきません」と話す。今後は新党の公式行事において、「ダー!」の掛け声だけでなく、闘魂ビンタも解禁される流れとなっている。

 猪木氏は本紙に「オレが提案していたのは、元気に進むという『元進党』だった。まあ、次世代の党もいいんじゃないですか」と少し残念な様子。とはいえ、新党のためにフル回転するつもりだ。

「新党の名前を浸透させるのは並大抵じゃない。この中(内輪)の論理じゃなくて、外に出て発信していく。若者に興味を持ってもらわないといけない」

 次世代に、闘魂ビンタだ。