民主党は11日、若者との交流を目的とした「民主党大学」のプレイベントを行い、来場者が300人を超える盛況ぶりをみせた。同党関係者によると、当初の想定よりも倍以上の参加申し込みがあったといい、支持が戻ってきたかのように思えたが、そこには“カラクリ”があった。


 この日のイベントは教育評論家の“尾木ママ”こと尾木直樹氏(67)と細野豪志前幹事長(42)、若者代表の青木大和氏(20)によるパネルディスカッションだった。


 特別ゲストとの討論や意見交換会で若者の意見を取り入れていくのが民主党大学の目的。この日を含め9月まで全5回の日程で行われる。


 しかし、海江田万里代表(65)が「始めるに当たり心配でした。人気がないなかでも、特に若い人たちに人気がないんです」と嘆いたように、若者との交流ができない不安もあった。


 ところが、都内ホテルに設置された会場は人でいっぱい。民主党の地方議員91人を含む、325人が集まったという


 民主党といえば約3年間の政権運営でボロボロになっていたはず。人気回復の兆しなのか。


 細野氏は「今回のイベントには地方議員も企画に加わっています。若い人たちと対話することにより、来年4月の統一地方選で民主党を選択していただける状況をつくりたいというみなさんの思いが表れているという気がする」と指摘。同党関係者も「地方議員が告知を頑張ってくれた」と話しており、地方議員たちの選挙という切実な事情が人集めを加速させていたわけだ。


 民主党大学に参加しても必ずしも支持者になるわけではない。