ケネディ大使が捕鯨問題を語らない理由

2014年04月02日 11時00分

 キャロライン・ケネディ駐日米国大使(56)が3月31日、自民党本部を訪れ女性議員らと懇談会を行った。ケネディ大使といえば、安倍晋三首相(59)の靖国参拝に「失望した」とコメント。また、和歌山県太地町のイルカ漁に対して、ツイッターで「米国政府はイルカの追い込み漁に反対します」と書き込むなど、物議を醸してきた。

 日本政府高官が、ケネディ大使の日本での仕事が円滑にできるようにと、自民党女性議員に懇談会を要請。それに応える形で会合が持たれた。あいさつをした石破茂幹事長(57)は「ケネディ大統領の思いを受け継いで、理想の世界を作るための努力をされていることに敬意を払います」と歓迎した。

 とはいえ日本ではケネディ大使の評判は芳しくない。ある自民党関係者は「ケネディ大使は外交の素人です。にもかかわらず同盟国日本の大使になったのは、オバマ大統領の誕生に貢献したから。その恩に報いるためにポストがあてがわれただけなんです」と指摘。問題が起きないわけがないのだ。

 くしくもこの日、オランダ・ハーグで国際司法裁判所が開かれ、南極海での日本の調査捕鯨にノーが突きつけられた。反捕鯨運動をする「シー・シェパード」はイルカ漁にも反対している。実はシー・シェパードをケネディ大使のいとこが支持していると言われている。

 会合に参加した野田聖子総務会長(53)は「まずは女性同士の日米同盟をやろうと。今度は大使館に呼んでいただけるみたい」と歩み寄りを強調。しかし、靖国やイルカ漁、捕鯨についての話題は一切なし。「過去は振り返らない」(野田氏)と突っ込んだ話はしなかった。

 懇談会には、ケネディ大使に日本の考えを知ってもらう意図もあったが、そう簡単ではなさそうだ。