安倍首相在任中の疑惑答弁 「桜問題」幕引きシナリオ浮上

2020年11月26日 12時11分

安倍晋三前首相

 安倍晋三前首相(66)の「桜を見る会」前夜祭をめぐる問題に対し、幕引きに向けたシナリオが浮上している。

 立憲民主党の辻元清美氏や蓮舫氏が要求した安倍氏の衆参参考人招致を与党側が拒否したことで、国会での追及は実現しなかった。

 アイドルグループなどが招待客として参加していた桜を見る会の問題は、自民党内で安倍氏の事務所が起こした政治資金規正法違反(不記載)疑惑として受け止められている。安倍事務所周辺は、東京地検特捜部の任意の事情聴取に、ホテル側への支払いの一部補塡を認めている。

 安倍氏は首相在任中、国会で野党に桜問題を追及されると「費用は参加者が負担した。一切の収支はない」と答弁していた。しかし、安倍氏側は、昨年までの5年間に支払い総額と参加者から集めた会費との差額を負担し、多い年で250万円を補塡していた。

 政界関係者によると、安倍氏が昨年末、自身の事務所に確認した際、秘書が「会費以外の支出はなかった」と答えたという。秘書は補塡分を政治資金収支報告書に記載せず、今回は別の説明を特捜部にしたことになる。

「秘書が安倍氏にうその報告をした結果、安倍氏が国会でうその説明をした――というシナリオで進んでいますが、本当かどうか疑わしい。安倍氏は説明する責任があります」(野党関係者)

 安倍氏の秘書は、昨年7月の参院広島選挙区を巡る買収事件で、公職選挙法違反罪(買収、事前運動)で公判中の河井案里被告に関し「誰の指示か分からないが、広島に入り、汚れ仕事をしていた」(自民党関係者)といわれる。

「政界では大物政治家ほど、自身が起こした不祥事を秘書におっかぶせますからね」(同)

 永田町のお家芸とはいえ、与野党から安倍氏への怒りの声が止まらない。

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