安倍前首相秘書の聴取も!?「桜を見る会」前夜祭めぐる特捜部の本気度

2020年11月24日 12時07分

周辺が騒がしい安倍前首相

 9月に持病悪化で首相を辞任した安倍晋三氏(66)の周辺がにわかに騒がしくなってきた。「桜を見る会」の前夜祭を巡り告発状が出ている問題で、東京地検特捜部が安倍氏の公設第1秘書らを任意で事情聴取していたのだ。野党は「起訴に向けた捜査」と熱い視線を送っているが…。

 前夜祭は2013年から19年まで、安倍氏が各界著名人らを首相として招待し、歓談する「桜を見る会」の前日に安倍氏の後援会主催で東京都内のホテルで開かれた。安倍氏の地元・山口県の支援者らが1人5000円の会費で参加し、飲食が提供されるなどした。

 野党側は昨年から国会で「会費が(パーティーの相場と比べて)安過ぎる。安倍氏側が差額分を補てんしていたのではないか」と追及。安倍氏は、5000円の会費はホテル側が設定したと主張し疑惑を否定していた。

 特捜部はホテル側に支払われた総額が会費徴収額を上回り、差額分は安倍氏側が補てんしていた可能性があるとみている。ホテル側が作成した明細書の存在も判明し、補てんしたとされる内容が記載されていたという。

 これに沸き立ったのは野党やネット民だ。

 立憲民主党の枝野幸男代表は「大変深刻な事態だ」と話し、今週の衆参予算委員会で追及する構え。野党議員は「ホテル側の請求書と領収書を政治資金収支報告書と突き合わせてチェックを行えば、動かない証拠となります。犯罪の立証としては実に単純なもの。捜査を尽くせば、安倍氏側の違法行為を明らかにできるはず」と指摘する。

「安倍氏に近いとされる読売新聞が(最初に)伝えただけに、検察も違法事案に本腰を入れ、立件を視野に入れたと受け止める」(同議員)と鼻息は荒く、ツイッター上でも「#安倍晋三の逮捕を求めます」とハッシュタグのつく書き込みがあふれる事態となった。

 しかし「桜を見る会」を巡っては、憲法学者らが今年1月に安倍氏を背任容疑で告発したが、不受理とされた件がある。今回の告発状は政治資金規正法違反などの疑いで出されている。甘利明元経済再生担当相の口利き問題や、菅原一秀元経産相の公職選挙法違反事件の時のように、検察が不起訴にする証拠を集めて、不起訴処分を行うとの見方も出ている。

 特捜部が動くだけ動いて、ガス抜きで終わるのか、それとも安倍氏の周辺だけでなく、本丸にもたどりつくのか。その場合は当時、官房長官だった菅義偉首相の責任も免れなくなるが…。

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