麻生元首相(1)「民主のやり方は筋が違う」

2012年02月12日 14時00分

【藤本順一「永田町ワイドショー」:ゲスト・麻生元首相編(1)】
 数々のマニフェスト破りや消費税増税にまっしぐらの野田政権に、あきれや怒りが充満している中、民主党に政権を明け渡した自民党の麻生太郎元首相(71)は何を思っているのか——。2009年の首相退任後、新聞・テレビのメディアでは初となるロング対談が本紙「永田町ワイドショー」藤本順一氏との間で実現した。民主党政権のお粗末さから、おはこのマンガ論やAKB48を引用して菅直人前首相(65)をバッサリと斬る痛快な“麻生節”を久々に炸裂させた。
(2012年2月12日付紙面から)

藤本:1月の施政方針演説で、野田佳彦首相(54)は麻生元首相の3年前の演説を引用し、消費税増税で「(麻生政権と)目指すものは同じだ。協議に応じてほしい」と都合のいい解釈をして、ひんしゅくを買いました。

麻生:私は首相当時、経済対策を行い、景気を良くした上で、医療や福祉等、社会保障費の足りない部分は増税をお願いすると言った。日本経済全治3年と訴えたが、民主党は向こう4年間、消費税論議はせずに予算の組み替えで16兆円以上を捻出できると言っていた。実際には、そんな額は出ない上に、いきなり消費税の話をしている。私が幹事長時代に、民主党には2度話し合いを呼びかけたが、全く応じなかった。それが自分たちの番になったら話をしてくれといっても筋が違う。最初からクリンチみたいな話は、ボクシングとしていかがなものか。

藤本:麻生政権下で行った高速道路の通行料1000円やエコカー減税、家電エコポイントなどの景気対策が、今になって評価されている。鳩山政権も最初は恩恵にあずかっていたが、菅・野田政権では景気・経済対策が打ち出せずに失速する一方です。

麻生:特に、デフレ下で経済を成長させるには、財政再建ではなく財政出動しないといけない。そういう予算を組めばいいが、全く景気対策になっていない。公共事業などで実需を出し、民間が設備投資をし、雇用が生まれ、景気が回復すれば、法人税や所得税も上がる。私の時は事業総額130兆円以上の予算を組み、マスコミからは「金利が上がる」「騒ぎになる」とボロクソに言われたが、そんなことにはならなかった。投資家なり国際マーケットはよく見ていて、安心して国債を購入した。だから金利は全く上がらずに、むしろ下がったんです。財務省は「金利が上がるから大変」と大蔵省の時から言っているが、オオカミ少年も20年も言い続ければ、いい加減、飽きないといけない。ところが、この脅しに乗せられているのが、経済の分からない新聞やテレビの政治部というところなんです。

(※続く)