ノーベル平和賞はWFP アテが外れたトランプ大統領

2020年10月10日 05時15分

大統領選巻き返しの材料にするはずが…

 ノルウェー・オスロのノーベル委員会は9日、2020年のノーベル平和賞をWFP(世界食糧計画)に授与すると発表した。

 WFPはローマに本部を置き、戦争や災害などで食糧や緊急物資などの人道支援を行う国連機関。世界の飢餓解消に努力を続けたことが評価された。

 事前予想で本命視されていたスウェーデンの〝怒れる環境少女〟グレタ・トゥンベリさん(17)は昨年に続き、受賞はならなかった。温室効果ガス削減を訴えるグレタさんには、バックに排出権取引にかかわる利権組織などが存在するという根強い声がある。

 そのため、発表前からネット上で「グレタがノーベル平和賞を取ったら価値はイグ・ノーベル賞以下」「受賞したらノーベル賞の威光は地どころか地中まで落ちる」といった批判的な声も噴出していた。

 一方、あてが大きく外れたのがトランプ米大統領(74)だ。同賞を欲して2度の米朝首脳会談実現と中東和平を進め、劣勢が伝えられる大統領選挙(月3日)でも反転攻勢の〝切り札〟にしたいところだった。

 大統領選での劣勢は深刻になりつつある。民主党のバイデン氏との第1回テレビ討論会(先月29日)後に行われた世論調査は、バイデン氏に14ポイントのリードを許す結果に…。15日に開催予定の第2回テレビ討論会で挽回したいところだが、トランプ氏の新型コロナウイルス感染やホワイトハウスのクラスターもあって、オンラインも含めて開催は流動的だ。

 加えて7日の副大統領候補によるテレビ討論会が〝ミソ〟をつけた。トランプ氏を援護するはずのペンス副大統領(61)の頭に1匹のハエが2分間にわたって止まり続ける珍事が発生。ペンス氏は対中強硬派の超タカ派として知られるが、熱弁した内容はどこへやら、話題はハエにかっさらわれてしまったのだ。

 それどころかバイデン陣営に「ハエ叩きグッズ」を販売され、選挙資金稼ぎまでされる始末…。トランプ氏にとってノーベル平和賞を逃したダメージは計り知れない。