日本維新の会のアントニオ猪木参院議員(70)が12日、北朝鮮訪問のため羽田空港を出発した。中国・北京経由で13日に北朝鮮・平壌入りし、16日に帰国する予定で、28回目の訪朝となる。

 昨年11月の前回の訪朝は国会の許可なしだったため、登院資格停止など処分を受けた。しかし、今回は国会閉会中ということで〝闘魂外交〟を阻むものは何もない。

 猪木氏の会談相手だった張成沢氏が粛清されてから初めての訪朝。前回の訪朝では張氏との間で、日本から議員団を派遣できないか話し合った。猪木氏は「(粛清があったことで)ちょっと様子が見えなくなっている。体制が多少は変わったと思うので、前回約束した訪朝団について確認したい」。誰とどんな話ができるかは決まっていない。

 そもそも日本からの訪朝団に現実味はあるのか。「行きたいという議員はいる。名前を出すと迷惑をかけちゃう。招待状を向こうが出すがどうか分からないけど、私の口頭じゃなくて招待状をお願いしたい」と猪木氏は具体的な話にまで突っ込むつもりだ。

 これまで猪木氏が何度も言及してきた北朝鮮でのイベント開催については「8月くらいにイベントをやろうという話になっている。1995年にやった『平和の祭典』のようなもの。それで大々的な平和交流をしたい」。本来なら師匠力道山の死後50年となる昨年にやりたかったが、なんとか実現できそうだという。