トランプ大統領 NYタイムスの勝負ネタ「所得税未納疑惑」でジ・エンドか

2020年09月29日 11時30分

NYタイムズ社の前にはこんな人物も登場(ロイター)

 米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」に“納税回避”を報じられたトランプ米大統領が、11月の大統領選を前に窮地に陥っている。米税務当局が監査中で、場合によっては100億円超の支払いが命じられる可能性もあるという。民主党バイデン候補(77)と争う大統領選では劣勢が伝えられており、これがとどめとなる可能性が出てきた。

 同紙は過去20年以上のトランプ氏の納税資料を独自に入手し、分析。大統領就任前の15年間のうち、10年間分の所得税を納めていなかったことが判明したなどと報じた。

 所有するゴルフ場で3億ドル(約315億円)超の損失を計上するなどして、事業による損失が収入を上回ったとしているが、一部については当局が今後、不正と判断した場合、本来納めるべきだった約1億ドル(約105億円)ともみられる支払いが命じられる可能性もあるという。

 米国の歴代大統領は過去の納税記録の開示に自主的に応じてきたが、トランプ氏は米当局と還付金をめぐって争っている件で監査を受けていることを理由に、開示を拒否してきた。

 今回の報道に対し、トランプ氏は27日「完全なフェイクニュース。納税はたくさんしている。私が持っている資料を見れば事実が分かる。監査が終われば納税記録を開示してもいい」と完全否定した。

 だが、同紙がトランプ氏の“脱税疑惑”について報じたのは、今回が初めてではない。過去には1994年までの10年間のうち、8年分の所得税を納めていなかったとも報じており、前の大統領選でも話題になった。

「調査報道には定評がある有力紙による脱税疑惑第2弾で、大統領選前の爆弾とも言えるネタ。支持率では民主党のバイデン氏にリードを許している状態で、報道が事実ならば、大統領選では大きな判断基準になり、敗北は濃厚との声が広がっている」(永田町関係者)

 29日夜(日本時間30日午前)には両候補による第1回テレビ討論会も控えている。

「討論会でバイデン氏は対立する対中国政策に加え、最高裁判事人事、新たに出たトランプ氏の納税問題も大きな攻撃材料として追及するといわれている。トランプ氏がどう反論するか、支持率の差がどれくらい開くかが注目です」(同)

 トランプ氏は最高裁判事の欠員補充で保守派の女性起用をごり押しし、支持基盤の保守層へのアピールに躍起だ。だが、再選の可能性は日に日に低くなってきたようだ。