ポスト安倍風雲急!「菅」「破」「文」「太」の仁義なき戦い

2020年08月19日 12時02分

健康不安の安倍首相(ロイター)

 安倍首相は18日、私邸で静養した。前日は慶応病院で日帰り検診を受けたが、吐血報道や体調悪化が懸念されていた中での受診には、さまざまな臆測が飛び交った。

 自民党関係者は「結果的に3日間の夏休みの最中に追加検診を受けたということでしたが、この1か月、明らかに気力は落ちている。政権トップの健康状態が公然と語られるようになったということは、もはやレームダック(死に体)化は避けられない。第1次安倍政権末期に似てきた」と指摘する。

 安倍首相の党総裁任期は来年9月までで、現衆院議員は来年10月21日に任期満了を迎える。党内では「9月の党役員人事・内閣改造のタイミングで、安倍首相の辞任もあり得る」として、次は誰が党総裁、首相に適任なのかで、もちきりになっている。

 ポスト安倍の最右翼は、党三役の政調会長ポストで連続在職日数トップとなる岸田文雄氏(63)だ。外相、宏池会の領袖を務めるなど格としては遜色ないが、党内での評判はいまひとつだ。

「とにかく地味で、求心力もない。選挙となった時にどこまで支持を得られるかが未知数」(党中堅)

 対抗馬となるのは石破茂元幹事長(63)だが、こちらは信頼度が低い。

「いまだ石破派は19人しか所属議員がいないように党内では異端扱い。首相になるようなら、これまでの主流派を邪険にしかねない怖さがある」(同)

 手堅いのは、こちらも在職記録を更新中の「令和おじさん」こと菅義偉官房長官(71)の横滑り。ただ、間の悪いことに公選法違反事件で、逮捕・起訴された前法相の河井克行被告(57)と妻で参院議員の案里被告(46)の裁判が25日から始まる。

「公選法違反で不起訴処分となった菅原一秀前経産相と河井夫妻は菅氏に近かったため、閣僚に抜てきした菅氏の責任を問う声も出ていて、一時、官邸内でも外されかかった。来年ならまだしも、裁判が決着するまでは、年内はおとなしくするしかないのでは」(党関係者)

「それだけはやめて!」と危惧されているのは、麻生太郎財務相(79)のワンポイント登板だ。副総理を兼ねており、安倍首相の身に何かあった場合は代理首相となる。

「安倍→福田→麻生政権で民主党に政権交代を許した悲劇がよみがえりますよ。解散総選挙まで、1年ちょっとしかない中、また漢字の読み間違えやバー通いを指摘され始めたら目も当てられない」(議員秘書)

 ほかには小泉進次郎環境相(39)、河野太郎防衛相(57)、茂木敏充外相(64)、西村康稔経済再生相(57)らも控えているが、いずれも閣僚キャリアはまだ浅く、時期尚早とも。

「小泉氏はパーマをかけて、父親(純一郎元首相)に寄せてくるイメチェンをしたが、いまだ不倫疑惑のマイナスイメージは残ったまま。河野氏は何をするか分からない“変人癖”は変わらないまま。西村氏はコロナ対策で毎日会見していますが、無難な対応に終始し、ボクサー上がりとは思えないほどパンチ力に欠ける」(前出の党関係者)

 コロナ禍で、日本経済はボロボロの中、誰がやっても貧乏クジとなりそうだが、首相の座となれば、話は別。安倍首相の健康状態を巡る情報戦の裏で、生臭い権力闘争が繰り広げられている。