東京・千代田区長VS区議会が泥仕合 石川氏“万事休す”も12万円給付金は交付

2020年07月31日 10時42分

石川区長

 皇居や国会、霞が関を擁し日本の中枢ともいえる東京・千代田区の石川雅己区長(79)が、区議会と大立ち回りを演じている。区長の議会解散通告に対し、対抗策に出た区議会側は「(区長は)詰んだ」と勝利宣言したのだが…。

 千代田区の区議会解散騒動は、地方自治を揺るがす全国ニュースに発展した。事の発端は石川区長が一般に販売されていない区内の高級マンションを優先的に購入していたことに、便宜供与の疑惑が浮上。区議会は区長が百条委員会で虚偽の答弁をしたとして刑事告発を決定するや、区長は「不信任されたも同然」と区議会の解散を通告した。

 不信任決議が出る前の段階での区議会解散に、法的効力があるかが焦点になっているが、区選挙管理委員会は31日にも区長通告は無効として「選挙は行わない」と発表する方針だ。

 一方、区長が疑惑隠しのために突如提出したとみられる「全区民に一律12万円給付」案の審議は“有効”になる見込みだ。予算特別委員会が29、30の両日にわたって開かれ、区長は「(解散で)議会はもう存在していない」と出席しなかったため審議されなかったが、ある区議は「既に区民は給付を塾代など(家計に)計算してしまっている」として、提案者である区長不在でも成立させたい構えだ。

 区議会側は31日までだった議会日程を9月1日まで延期し、議会を閉じさせないことで、区長に好き勝手させない手も打つ。

 前出の区議は「(区長は)将棋ならもう詰みました。区の職員はどうやって殿のご乱心を鎮めようか、頑張っている」と決着間近とみている。

 ただ、石川区長と区議会の多数派を占める自民党との対立は根深い。区長は裁判もちらつかせており、次なる強硬策に出る気配で、騒動は長期化しそうだ。