【都知事選】赤面の「小池百合子67歳」演説で連呼 同姓同名候補浮上で異例の事態に?

2020年06月13日 16時00分

小池百合子東京都知事

 えっ、小池サンは67歳だったの? 小池百合子都知事が12日、都知事選(18日告示、7月5日投開票)への立候補を表明した。新型コロナウイルス対策の“東京アラート”を解除すれば、再燃した学歴詐称問題も封じ込めた。再選に死角なしに見えるが、あまり言いたくないであろう年齢をアピールしなくてはいけなくなる、異例の都知事選になるかもしれない。

 小池氏の出馬表明は告示6日前と、現職では珍しい、直前でのタイミングとなった。これは綿密に練られた都知事選再選へ向けたロードマップがあったからだ。

 11日夜に東京アラートが解除され、都の休業要請の緩和措置も12日にステップ3へと移行。カラオケ店やゲームセンター、パチンコ、麻雀店などは営業再開された。19日からはキャバレー、ナイトクラブ、接待を伴うバー、ソープランド、性風俗店の休業要請も解除される見込みだ。

 都が管理する上野動物園、葛西臨海水族園も23日から再開される。

「告示日翌日の19日から休業要請が全面解除されるのがポイントです。プロ野球も開幕し、夜の街もコロナ禍前に戻る。都知事選が始まっていますので、小池さんのコロナ対策が奏功したと印象付けられる。もちろん計算ずくですよ」(政界関係者)

 ただ実際は、まだ綱渡りが続く。都の感染者数は12日も前日に続いて20人以上(25人)で、第2波到来に予断を許さない状況だが、小池氏はもう東京アラートの発令やステップの逆戻りは行わない考え。東京版CDC(疾病対策予防センター)の創設を掲げ、コロナ対策にぬかりがないことも強調した。

 選挙前に噴出した懸案材料も封殺した。ノンフィクションライターの石井妙子氏が先月末に出版した「女帝 小池百合子」で、小池氏のカイロ大卒業が詐称ではないかとされ、都議会でも追及された。するとカイロ大が8日に「小池氏は卒業している」との声明を発表。これまで画質が粗く、偽造と指摘されていた卒業証書と卒業証明書も12日発売の「週刊ポスト」に高解像度で掲載された。

 この日、改めて卒業証書を公表しないか、尋ねられた小池氏は「カイロ大が(卒業を)認め、一部のメディアで(卒業証書の)原本そのものを公表している」とドヤ顔。首席で卒業したことへの疑念は残るものの、学歴詐称騒動を終結させた格好だ。

「都民の皆様のご推挙を得るべくこの戦いに挑んでまいりたい」(小池氏)と政党からの推薦は求めないが、自民、公明党が支援する。立憲、共産党が支援する元日弁連会長の宇都宮健児氏や出馬を模索している、れいわ新選組の山本太郎代表が対抗馬となってくるが、事前の情勢調査では小池氏の優位は揺るがない状況だ。

 こんな予定調和の都知事選に一石投じたいのが、同じく出馬予定のNHKから国民を守る党の立花孝志党首だ。立花氏は自身とは別に、代表を兼任するホリエモン新党から2人を都知事選に擁立する。そのうちの1人については小池氏と同姓同名の候補者を検討しているとし、告示日当日に発表するという。

 N国は4月の静岡4区衆院補選でも野党統一候補の田中健氏と同姓同名の田中健氏を擁立した。選管は投票の際、候補者名と年齢を書くよう促し、野党統一候補の田中健氏は街頭演説やポスターに「田中健 42歳」とアピールするハメになった。

 同姓同名作戦はネット投票を導入させるための荒業で、今回の都知事選でもホリエモン新党から「小池百合子」が出馬した場合、小池都知事と区別するために年齢記載が条件になる可能性もある。

「小池さんは『小池百合子 67歳』と訴えないといけなくなるから、嫌がるかもしれない。本当に同姓同名の候補者を立てるかは当日まで秘密にしたいが、選管が慌てないように事前に言っておく」(立花氏)

 選挙で20~40代の候補者が年齢をアピールするのは売りになるものの、50代以降は逆に隠したがるもの。果たして、「小池百合子 67歳」と連呼しなくてはならなくなるのか。立花氏による陽動作戦の可能性が高いものの、小池氏は“立花アラート”を発令するハメになりそうだ。