賭け麻雀で辞表提出・黒川氏「ギャンブル依存」可能性 番記者に送った惜別メッセージの意味

2020年05月22日 16時00分

緊急事態宣言下でも雀卓を囲んだ(イメージ写真)

 東京高検の黒川弘務検事長(63)が“賭け麻雀報道”を受け、21日に辞表を提出した。同氏には訓告処分が科され、森雅子法相が進退伺を出す事態に発展。つい先日まで「次の検事総長」と目された男が、一気に権力の座から転落。ネット上では懲戒免職を求める声や、安倍晋三首相の任命責任を問う声が上がっている。そんな中、当の黒川氏はというと、親しい担当記者にLINEで“惜別メッセージ”を送っていたという――。

 天国から地獄だ。

 ほんの数日前まで「検事総長」の最有力候補と言われていた男が、職を失うことになった。

「週刊文春」が報じた緊急事態宣言下での賭け麻雀を認め、黒川氏はこの日の夕方に辞表を提出。辞職は22日の閣議での承認後、天皇が裁可して正式に認められる。黒川氏の後任は、名古屋高検の林真琴検事長(62)を軸に調整が進められている。

 黒川氏は官邸の覚えがめでたく、検察官の役職定年延長を可能にする特例導入のゴリ押しは、黒川氏を次期検事総長にするためと言われてきた。その張本人がよもやの失脚。安倍首相は「首相として当然責任がある。批判は真摯に受け止める」と言うのがやっとで、政権のダメージは計り知れない。睹け麻雀は賭博罪に該当する可能性があるが、黒川氏は訓告処分にとどまり、退職金が支給される見通し。一方、ネット上では懲戒免職を求める声が上がっている。

「文春で賭け麻雀が報じられることが発覚した20日から辞表提出の21日夕まで、黒川氏は日課の犬の散歩も行かず、自宅に引きこもった。LINEには番記者から『大丈夫ですか?』『どうするおつもりですか?』という生存確認も兼ねたメッセージが殺到。さすがに無視するかと思いきや、これまでマスコミと“持ちつ持たれつ”でやってきた人なので、懇意にしていた番記者には律義に返信していたそうだ」(政界関係者)

 気になる中身は次のような短文だったという。

「すべては身から出たサビ。申し訳ありません」

 まさに“完オチ”と言っていいが、「身から出たサビ」とは一体何を指すのか?

 これに黒川氏を知る関係者は「彼はギャンブル大好き。単なる麻雀好きではなく、依存症が心配されるレベルです。本人もこの時期に出歩いたらマズイことは分かっているし、立場的に賭け麻雀がダメなことも知っている。それでも自分を抑えることができなかった」と話す。

 賭け麻雀の一報を聞いた誰もが「検事長ともあろうお方が、なぜこの時期に外出して麻雀したのか?」と疑問を抱いたであろうが、何も難しい話ではない。同関係者に言わせれば「ステイホームに耐えきれず、禁断症状が出ただけ」という。

 しかも一緒に卓を囲んだ新聞記者と元記者も全員、大の麻雀好き。共鳴し合ってしまったようだ。

 辞職した黒川氏は「このたび報道された内容は、一部事実と異なる部分もありますが、緊急事態宣言下における私の行動は、緊張感に欠け、軽率にすぎるものであり、猛省しています」とのコメントを発表。ネット上では「一部事実と異なる」という部分が「往生際が悪い」と批判されている。

 本人は賭け麻雀をしたことは認めている。どこが気に入らないかと言えば、それこそ“博徒”の立場になればおのずと見えてくるのかもしれない。

 文春によれば、検察担当記者は黒川氏と麻雀をする際は、相手を気持ちよくさせるために、わざと負けたりするなど“手心”を加えていたという。同誌では麻雀後の帰りのタクシー内で、ある記者が「今日は十万円もやられちゃいました」とこぼしたとの記述もある。

「博打打ちである黒川氏のプライドを傷つける表現だ。彼はリスクを背負った勝負で大金をせしめたと自負していたはずです。問題になった日の夜も国士無双をアガったと噂されている」(前出政界関係者)

 検察官としてのキャリアはついえたが、ギャンブラーとしての真価が問われるのはこれからだ。