五輪延期が政界スケジュールにも波及 安倍晋三首相の思惑は?

2020年03月25日 16時15分

「来年夏まで」なら安倍首相の下で五輪は行われる可能性大だが(ロイター)

 東京五輪が1年程度延期になることで、政界スケジュールも大きく変わってくる。衆院議員の任期は来年10月21日、安倍晋三首相の総裁任期は来年9月末まで。1年延期の裏に安倍晋三首相の思惑は?

 五輪延期とならなければ、有力視されていたのは今年中の解散総選挙だった。「来年に入ると都議選があるうえ、任期切れ前は追い込まれ感が出る」(永田町関係者)。そのため五輪前の7月5日投開票の東京都知事選と合わせたダブル選挙、もしくは五輪・パラリンピックを成功させた後の10~12月の解散総選挙のシナリオだった。

 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で経済が大打撃を受け、五輪は延期となった。ただ、延期の幅は来年いっぱいも見込めた中、「夏までに」となったところに、安倍首相サイドの思惑が透けて見えるという。

「来年9月で安倍首相は総裁任期を満了する。現時点で特例での延期は考えてなく、退く構えですが、五輪が来年秋開催になれば、任期切れになってくる。五輪・パラリンピックを無事終了させ、自身も後進に譲るのでしょう。五輪が花道になる方針は変わらない」(自民党関係者)

 お尻が決まれば、解散総選挙も逆算的に決まってくる。

「まず経済立て直し策を打ち出した後、秋にでも新型コロナが終息すれば内閣改造して、来年の五輪、新型コロナに打ち勝つ公約を掲げて総選挙に出る可能性が高い」(同)

 この五輪1年延期にはさっそく共産党の小池晃書記局長が「なぜ1年か、政治的な思惑があるのかは確認しないといけない」と突っ込んだ。野党勢からすれば、来年の五輪成功→総裁任期延期の特例措置を発動されるシナリオを危惧しているようだ。