アリババ創業者が寄付のマスクが思わぬ波紋 政治資金規正法に抵触?

2020年03月05日 16時00分

アリババ創業者のジャック・マー氏(ロイター)

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、中国電子商取引大手の阿里巴巴(アリババ)集団創業者、馬雲(ジャック・マー)氏(55)が、自民党の二階俊博幹事長に寄付したマスク100万枚が騒動になっている。

 マー氏は、中国・武漢市で新型コロナウイルス感染拡大の後、二階氏を通じ防護服12万5000着などを援助した返礼としてマスクを寄贈した。

 二階氏への文書では「ごきげんよう。過去1か月あまり、中国は最も危険な困難を経験しました。(略)今、我々は共に困難に陥っていますが、お互いに助け合えば、必ず乗り越えられると信じています」とマー氏はつづった。

 3日に到着したマスクは、自民党や民間団体が厚生労働省と協議し、全国各地の医療機関を通じ配られる予定だが、思わぬ一悶着が起きた。

 自民党関係者は「マー氏の好意は人道的な判断として非常に日中友好的ですが、日本の政治資金規正法では政党および国会議員は外国人からの献金、金品受け取りが禁じられています。緊急事態だから大丈夫という声も出ていますが、心配されてます」と話す。

 二階氏は寄付されたマスクを医師会を通じて配ると明言。「深刻なマスク不足の医療現場に届くはずですが、今度はマスクを配ると政治資金規正法に触れると解釈されかねない。いまさら返品するのは失礼だし…」(同党参院議員)と別の問題も残る。

 案の定、立憲民主党議員は「政府は743万1300枚のマスクを備蓄しています。それなのにマスクを必要とする国民に放出していません。マー氏が寄贈したマスクが国民に渡るのか厚生労働省に問いただす方針です。自民党がマー氏からのマスクを配ると発表したのは、政治資金規正法に触れます」。

 国の非常事態に政治資金規正法を持ち出すのはいかがなものか、と感じざるを得ないが何よりスピーディーにマスクが必要な人々に渡るよう、解決してほしいものだ。