IR汚職で誘致レースに異変 秋元議員は釈放されたが

2020年02月13日 16時00分

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で、収賄罪で起訴された衆院議員秋元司被告(48)が12日に東京拘置所から保釈され、国会のIR論戦に新たな材料が加わった。

 立憲民主と国民民主、共産の野党3党は、秋元被告の証人喚問を要求する構え。これまで行われたIR推進の是非の議論に加え、議員辞職勧告も視野に秋元被告自身の説明責任なども問われることになる。

“IR汚職事件”の影響で、誘致・検討の見送りをする自治体が相次いでいる。昨年までに8地域が名乗り出たが、秋元被告逮捕の前後に北海道、千葉市は誘致見送りを表明。現在、東京都、横浜市、名古屋市、大阪府・市、和歌山県、長崎県佐世保市の6地域で誘致レースが争われているとされる。

 日本のカジノ運営業者は「全国3か所限定。東京、横浜、大阪が有力視されていますが、IR誘致は“地方創生”という大義名分があります。だから、資金力と関係なしに3つの大都市のうち1つは消えます。そこで、5500億円の整備資金を出すと名乗りを上げている『カレント』がバックにつく佐世保が急浮上しているんです」と指摘する。

 本社が長崎市のカレントは、グループ会社とともに米ラスベガスやマカオなどでIR事業を手掛ける。経験とともに「地域密着」も打ち出せる。

 IRは来年1~7月の申請期間の後、政府が3か所を認定する予定。永田町かいわいでは「IR汚職事件が解決していないのに誘致先を決めれば、カジノはますます世間の反感を買う。見直した方がいい」という声も出ている。