N国・立花氏がIR渦中の下地議員スカウト 維新組を次々と狙う緻密?戦略

2020年01月08日 16時00分

立花孝志氏

 昨年末の秋元司衆院議員の逮捕をきっかけに広がるIR汚職事件で、NHKから国民を守る党が日本維新の会に離党届を出した下地幹郎衆院議員に入党の誘いだ。猫もしゃくしも、に見えるスカウトのようで、実は緻密な戦略も透けて見えてくる。

 立花孝志党首は6日、ツイッターで下地氏に「日本維新の会を離党されるのであれば、是非NHKから国民を守る党にお越し下さいませ」とラブコールを送った。 下地氏は中国企業「500ドットコム」の元顧問から現金100万円を受け取っていた疑惑があり、6日の会見で受領を認め謝罪。7日に離党届を出した。現時点では収支報告書に記載されていなかったため、政治資金規正法違反などに問われる可能性があり、維新は除名処分にするとみられる。

 N国党は昨年の参院選後、党勢拡大のためにスキャンダルを抱えた議員に声を掛け続けた。ただその後、立花氏は「離党したからといってすべての人に声をかけるワケではない」と問題議員らの受け皿となるのを否定。

 実際、強制わいせつ容疑で昨年末、書類送検され、立憲民主党を離党した初鹿明博衆院議員や収賄容疑で逮捕された秋元衆院議員、公選法違反の疑惑がある自民党の河井案里参院議員らの入党呼びかけを立花氏はきっぱりと否定している。

 今回、下地氏のスカウトは一見、前言撤回にも見えるが、初鹿氏や秋元氏らと違い、犯罪の容疑者や将来的に立件される可能性が低い点がある。

「下地氏は外国企業からの献金ではなく、個人献金との認識を示した。収支報告書への記載漏れは修正で済むため、立件されることはないでしょう」(永田町関係者)

 また下地氏が「維新」であった点も大きい。N国党は「戦争発言」で維新を除名された丸山穂高衆院議員や渡辺喜美参院議員と参院で統一会派を結成するなど元維新組との相性が良い。N国党は自民党の補完勢力となっている維新のポジションを奪いたい思惑があり、下地氏の勧誘は維新を揺さぶる狙いもあるようだ。