北海道撤退で「IR誘致」どうなる? 大本命・東京まだ“検討中”

2019年12月02日 16時15分

 やっぱり東京なのか。先日、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致に乗り出していた北海道が申請見送りを表明。誘致争いの行方はどうなるのか。

 誘致申請の期間は2021年1~7月。北海道の鈴木直道知事は「限られた期間で環境への適切な配慮は不可能」と誘致を事実上、断念した。

「IRで最大のターゲットとなるのは富裕層の外国人客。中でも北海道は中国人観光客の来客が見込め、中国とのパイプを築いて有力候補地だった」(IR業界関係者)。昨年、中国の李克強首相が苫小牧を視察したことで、一部で誘致は決定的との見方もあったが、夢に終わりそうだ。

 IRは最初に最大3か所が決定する。既に誘致を正式表明しているのは横浜市、大阪府・市、和歌山県、長崎県の4自治体。地方型IRとして、北海道をライバル視していた和歌山県はがぜん、有利になったとの見方も強い。

 一方で大都市型IRで3つまとまる可能性もある。有力なのは横浜市、大阪府・市のほかに依然、「誘致を申請予定または検討」と回答している東京都だ。

 小池百合子都知事は北海道のIR撤退を受け、誘致意向を尋ねられたが「かねてより申し上げておりますようにメリット、デメリットの両方がある。海外の事例や経済効果について調査を行い、引き続き、総合的な検討を重ねていきたい」と明言を避けた。

 しかし、都では既に築地市場跡地に国際会議場や展示場などを建設する再開発案を出している。「あとは築地再開発案にカジノ施設を入れるだけで東京IR計画は完成する。ただ、(来年7月の)都知事選を前に誘致を表明すれば、反発を招き、野党系から袋叩きになるのは必至。小池氏が再選を果たした暁に表明する流れでしょう」(前出の関係者)

 東京・築地市場跡地の立地は他のエリアとは比べようがないほど好条件。サバイバルレースの感も出てきたIR誘致合戦は、“大本命”が後出しジャンケンでかっさらってしまうのか。