萩生田文科相「英語民間試験」突如の延期“失言のおかげ”教育現場から歓迎の声も

2019年11月02日 16時00分

 萩生田光一文部科学相が1日、大学入学共通テストへの英語の民間検定試験の導入を突如、見送ると発表した。

 萩生田氏は出演したテレビ番組で、地域・経済格差が生じる民間試験導入について「自分の身の丈に合わせてがんばってもらえれば」と発言し、猛批判を浴び、10月28日に謝罪し、発言を撤回したばかりだった。

 萩生田氏は1日、「私の発言が直接影響したということではない」「最終的な判断は(官邸の意向ではなく)私がした」とし「大学入試センターとの連携を通じて、民間試験の実施団体との連絡調整が十分にできなかった点は文科省に責任がある」と責任転嫁。民間試験の導入については「2024年度からの実施を目指し、制度を抜本的に見直す」とした。

 だが、野党は追及する構えだ。国民民主党の玉木雄一郎代表は同日「自分の発言に端を発して、やろうとしたことができなくなった。担当大臣として責任は非常に重い。不信任決議案になるかもしれない」。立憲民主党の蓮舫副代表はツイッターで「延期は評価。とはいえ、判断の遅さはむしろ混乱に拍車。この大臣のもとで再設計できるとは思えない」と批判した。

 1日は、民間英語試験の受験に必要な「共通ID」の受付開始日だったため、全国の高校では突然の方針転換に困惑が広がり、導入予定だった大学も対応に追われた。

 方針変更に振り回された受験生からはSNS上で「ふざけるな」「大歓迎」などの声が上がった。

 ある高校の英語教諭は「民間試験を利用する大学は約6割といわれ、格差の問題などがありすぎたので、見送りは生徒にとってはよかった。でも準備する方は大変でしたから、何なんだよ~というのが正直なところ。結果的には、自分の発言で延期を決定づけた大臣は“良いこと”をしたのでは」と皮肉を込めて語っていた。