ワケあり「人柱内閣」 野党の追及続くモリカケ問題で安部首相から目をそらす盾に

2019年09月12日 16時00分

第4次安倍再改造内閣。進次郎氏抜てきの陰に隠れ、不安な面々がゾロゾロ(ロイター)

 これは“人柱内閣”なのか!? 11日に第4次安倍再改造内閣が発足し、メディアは初入閣した小泉進次郎環境相(38)の話題一色となった。しかし、進次郎フィーバーの影に隠れて、スキャンダルが不安視される新閣僚がズラリと並ぶ陣容。政界関係者は「いまだにくすぶるモリカケ騒動から目をそらすための“人柱内閣”だ」とびっくり。閣僚らが自身の問題で野党の追及を受けることで、結果的に安倍晋三首相を守るという裏の意図が込められていると見る。

 政権発足以来、最多となる13人が初入閣。安倍首相との距離が近い議員が多く「お友達在庫一掃内閣」と揶揄されるほど。

 首相官邸で記者会見した安倍首相は「新しい時代の国づくりを力強く進めていくための布陣を整えた」と胸を張り、「安定と挑戦の内閣だ」と力強く語ったが、すでに「在庫一掃どころか“返品”されそうだ」との不安の声が高まっている。

 永田町関係者は「与野党の間で、多くの新閣僚にスキャンダルが噴出するんじゃないかとの情報がすでに駆け巡っています。過去にスキャンダルや失言のあった河井克行法相や萩生田光一文科相、橋本聖子五輪相らではありません」と言い、意外な名前を明かした。

 名前をささやかれているのは、田中和徳復興相(70)、竹本直一科学技術担当相(78)、北村誠吾地方創生相(72)。田中、竹本氏は当選8回、北村氏は7回だが、これまで入閣がなかったのは、“ワケあり”だったからだ。

「3人に共通しているのは自民党の会合などでの発言が軽いということ。要は失言の危険性が著しく高い。またカネにまつわる話もあるらしいと心配されています」(前出の永田町関係者)

 田中氏は川崎を地盤に市議、県議からの叩き上げで、過去に暴力団組長が取締役をする企業が田中氏のパーティー券を買っていたことが問題視され、収支報告書の訂正をしたことがある。

「良くも悪くも人脈がハンパない。様々な利権が渦巻く川崎で、ダテに30年以上も議員をやっていません」(議員秘書)

 竹本氏は大阪が地盤。相撲好きで知られるが、2017年に「日本相撲協会がつぶれたら(力士は)路頭に迷う。体がでかいから普通のことができない」と発言し、不適切だとの声を受けて釈明。政治とカネの問題でもたびたび疑惑が持ち上がり、釈明を繰り返していた。

 北村氏は昨年、週刊誌で議員宿舎と乗用車が足の踏み場のない“ゴミ屋敷”状態と報じられた。自民党関係者は「自分で車を運転するんですが、報道後、少し片づけたようですが、後部座席は相変わらず座れる状態じゃなかった。大臣となれば専用の公用車がつき、運転することがないとはいえ、今度は大臣室がゴミ屋敷にならないか」と真顔で心配するほど。

 また初会見ではたびたび回答に窮し「大臣としてしっかり答弁できるように勉強していきます」「まだ前任の大臣から引き継ぎを受けていない。しっかり引き継いで、間違いのないよう精査した上でお答えしたい」とさっそく危うさをのぞかせた。

 ほかの新閣僚も問題なしとは言えず、不安視される人物がチラホラ。野党関係者は「新閣僚には内閣府特命大臣という肩書のついた人が多い。もはや内閣府の職員が頭を抱えています。例えば片山さつき氏が内閣府特命大臣(地方創生相など)をやっていてスキャンダルもありましたが、彼女は頭がいいので国会答弁は自分で乗り切れた。ところが新しく大臣になった人たちはそうはいかなそう。内閣府職員の負担が大きくなる、とげんなりしているのです」と話した。

 野党にとっては、攻撃しがいがありそうだが、そうも言っていられない。

「なぜそんな人たちが入閣したのかを考えると安倍首相のためでしょう。野党は今もモリカケ(森友・加計学園問題)について調べています。安倍政権を倒すには安倍首相のスキャンダルを追及することが一番だからです。しかし、新閣僚らに問題が浮上すると野党は彼らの追及に時間を使うことになる。その分だけ安倍首相は追及されない。自分を守るためにこの布陣に意図してやったんだと思いますよ」(前出の野党関係者)

 ある政界関係者も「人柱内閣なんですよね」と同意。野党がまとまっていない昨今は、ちょっとやそっとのスキャンダルでは政権は倒れない。しかし、首相のスキャンダルとなれば別。新閣僚らが盾になりそうだ。