北朝鮮がミサイル搭載潜水艦建造 トランプ大統領は金正恩氏に騙された?

2019年08月30日 16時00分

トランプ大統領(左)と金正恩朝鮮労働党委員長(ロイター)

 米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の“見せかけの蜜月関係”が崩壊しかねない。北朝鮮は29日、平壌で日本の国会に相当する今年2回目の最高人民会議を開いた。年2回の開催自体が異例だ。憲法を一部改正し、正恩氏が4月の最高人民会議で再任された国務委員長職の権限を拡充。名実ともに国家元首としての法的地位を固めた。

 憲法改正により、国務委員長は代議員選挙を経ずに、最高人民会議の選挙で選ぶと規定し「全人民の意思により推戴される党、国家、武力の最高指導者」であることを明確にした。また、最高人民会議の法令や国務委員会の重要政令・決定の公布、海外駐在の外交代表を任命・召還する権限が新たに加わった。

 米朝は6月に板門店で行った首脳会談で「停滞している米朝実務者協議を早期に再開する」と同意。その後、正恩氏はトランプ氏に宛てた書簡で、8月上旬の米韓合同軍事演習が終われば、実務協議を受け入れるとの意向を伝達していた。しかし、演習終了(20日)後も対話を拒否したままだ。

 ワシントンにある戦略国際問題研究所(CSIS)は28日、衛星写真の解析から、北朝鮮が弾道ミサイルを搭載するとみられる新型潜水艦を建造し、ミサイル実験の準備を進めている可能性があるとの分析結果を発表した。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)は、捕捉や先制攻撃による破壊が困難で、実戦配備されれば日米の脅威となる。

 北朝鮮の平山にある施設の衛星画像では、昨年と比べ施設周辺の池が広い範囲にわたって変色。これは濃縮ウランの原料を取り出す際に出た廃棄物の量が増えたためと分析した。

 日本の政府関係者は「北朝鮮は濃縮ウランの製造を続けています。潜水艦を完成させた場合、核兵器を搭載したSLBMで米国本土を攻撃できる。正恩氏に非核化の意思がないのは確か。トランプ氏をだまし続けて軍備の増強を図っているのです」と警鐘を鳴らした。