鈴木宗男氏が自民所属の愛娘と涙の“縁切り”宣言 維新から出馬する事情

2019年06月22日 16時00分

娘の話で目に涙を浮かべた宗男氏

 日本維新の会は21日、参院選比例代表で新党大地の鈴木宗男代表を擁立すると発表した。双方にメリットが多いという出馬の背景は?

「最後の男の勝負をしたい」と宣言していた宗男氏が、ようやく出馬表明にこぎ着けた。北方領土問題で安倍晋三首相のアドバイザー役を務め、娘の貴子衆院議員が自民党に所属している経緯から、古巣の自民党復党も模索していたが、維新からの出馬となった。

 道州制を主張している維新は、各地域政党の取り込みに躍起になっている。参院選では東京選挙区に「あたらしい党」代表の音喜多駿氏、神奈川選挙区では元県知事だった松沢成文参院議員を擁立している。これは維新が地域政党との“二重党籍”を容認しているからだ。

 宗男氏は「維新の下地幹郎選対委員長も沖縄で政治団体『そうぞう』をやっている。新党大地は2005年からやってきた。存続できるのは大きい」と維新に入党も立場が従来通り変わらないことは大きかったという。

 当選を考えた場合、比例代表でハードルが下がる。

「宗男氏は北海道で35万票の基礎票があり、名前も全国区。前回の参院選で維新は4議席で5万票の候補者が当選している。維新にとっては票の底上げにつながる」(永田町関係者)

 一方、維新は“戦争発言”の丸山穂高衆院議員を除名し、関係各所への謝罪行脚に追われたばかり。北方領土問題のパイオニアで、顔も利く宗男氏の擁立で穴埋めしたい意味合いもある。

「(宗男氏擁立は)これだけの大物ですから賛否があったのは当然。今までの活動の中身や、ファイティングスピリットをご指導いただきたかった」(馬場伸幸幹事長)

 宗男氏にとって唯一、痛いのは娘の貴子氏と“縁”を切らなくてはいけないことだ。「維新が自民党の補完勢力との位置づけでも選挙は真剣勝負。松山千春は応援できるでしょうが、貴子氏との親子劇場は封印するしかない」(同関係者)

 宗男氏は「親子ではあるが、維新の候補者として、私の責任を果たして参りたい」と話しながらも、目には涙を浮かべていた。